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夜逃げもどき

 
       船着場にて
       櫂の柄は朽ち
       水夫(かこ)は花町
       女漁り
       逃げましょうにも
       女房 子連れじゃ
       先の長旅
       足手纏い
       向こう岸まで
       行くに
       行かれず
       月は追う追う
       夜の終わり
       浮世のことなど
       知るも面倒
       ここはひとまず
       狸寝入り
       貧しさ知らずの
       世間知らず
       川鵜泣く泣く
       夜逃げもどき

 

       川鵜泣く泣く
       夜逃げもどき

 

       玉突き場にて
       893鉄砲(ちゃか)撃ち
       間夫(まぶ)はお陀仏
       あとの祭り
       ほっかむりして
       尻は隠さず
       竿にゃ重たい
       賭場の金子
       よその国まで
       行くに
       行かれず
       サツは追う追う
       夜の帳
       政(まつりごと)など
       知るもまっぴら
       とどのつまりは
       やっぱ出入り
       掟知らずの
       命知らず
       川鵜とぶとぶ
       夜逃げもどき

 

       川鵜泣く泣く
       夜逃げもどき

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詩集「The letter」 (75)」カテゴリの記事

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