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Long good-bye

 

     味噌を酒で溶くと

     味噌汁の味にこくが出ると

     あなたは僕に教えてくれた

     すべからく世の快楽には

     味わう前に 独自の

     ほんのもう一工夫がいるのだと

     

     ギャンブルが人生じゃない

     人生がギャンブルだと言う人もいるが

     勿論 人生はギャンブルではない

     

     ありきたりな幸福の眩さに

     誰よりも憧れ 目を瞬かせた人

     そして それに背を向けた人

     細いロープの上を大きな体で

     大股で歩いた人

    

     右側は平凡な天国

     左側は華麗なる地獄

     

     あなたがどちらの側に落ちたのかは 今や

     神のみぞ知るところ

     

     青年が結婚し夫となり父となるその傍らで

     あなたは何になった?

     何になれなかった?

    

     『お前、太ったな』と、最後にあなたは言って

     いや、余計なものを身に付けすぎたのは

     あなたの方ですと

     僕は 言えばよかったのか あの時

     

     あなたが消えたと知って

     初めに浮かんだのは

     レイモンド・チャンドラーの小説の中のこの言葉

    

     『さよならとは少しの間 死ぬこと』。

 

 これは小説『豚骨スープの湯気に別れの挨拶を』(カテゴリー『魂のラーメン!』の第1話)のモデルにもなった私の恩人が、実際にいなくなった時に書いた詩。あのラーメン屋の前を通る度、思い出す。

 

 

 

      

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詩集「The letter」 (75)」カテゴリの記事

コメント

自己破滅型のチャーリー・パーカーと思慮のあったマイルスの関係みたいだなあ。
ほめ過ぎか。マイルス太んなかったもんな。

『キチガイの詩』のコメントを見て思いました。コメントの返信はいらないですよ。あれはJAZZのジャムセッションの“カット・イン”のようなものです。言葉で遊んでいるだけです。自分にとっては“リアル”なことだけど。
ナヴィ村さんは、どんどん“エントリー”して下さい。コルトレーンのソロみたいに。

投稿: jazz坊主 | 2007年2月24日 (土) 00時34分

分かりました。少し、痩せます(笑)。そうか、“カット・イン”のようなものなのか。と、言ってまた返信書いてんだけど。

 ところで、“曇り空のジャズ”というエントリーで紹介した菊池成孔氏と某英語の先生が“マイ・ファニー・バレンタインのバレンタインは男か女か”という論争?をWeb上で展開していて、面白く、また、ためになります。『英語で賢くなるサプリ』っていうページです。

 俺はずっとチェット・ベイカーの歌で聞いていたので、やっぱり相手は男で、同性愛のイメージだった。

 このページそれ以外でも取り上げる題材がなかなか渋くって、俺は好感持ったけどな。また、菊池成孔氏のホーム・ページの“速報”と言う欄に歌詞対訳が載っているけど、どっちだろうか?

 検索して見て見てください。

投稿: ナヴィ村 | 2007年2月24日 (土) 06時06分

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