青空
ー娘にー
きれいな黒い瞳に映る
鰯雲の空の青から
不意に
水が湧き出る
その小さなパールの粒が
ゆっくりと伝って
頬で止まった
私はそれを唇で拭った
舌で舐めた
悲しみの味ではない
しょっぱい
青空の味
まだ喋れないお前の
私には触れられぬ心
だが
心はいつか言葉になり
そう遠くない日
おまえは本当に
私の触れえぬ者
となる
風船が上がっていく
天使のように
おまえの頬に
青空が流れている
娘がづっと小さかった時の詩。“鰯雲”だがらまたまた全然季節外れですが、最近の彼女は、この頃が嘘のように喋る喋る(笑)。しかし、私の狂人のような日記を読めば、娘がそうなるのも無理は無かろうとも思います。しばし、反省。
娘は小さい頃はいわゆる言葉が遅くて、もしかしたら、耳が悪いのか?とか、言語機能に何か問題があるのか?など心配した時期もありましたが、とんだとりこし苦労でした。
それで“触れえぬ者”になるのは、ホント、あっと言う間でした。
| 固定リンク
« Ground | トップページ | 音叉ーある悲劇に »
「詩集「The letter」 (107)」カテゴリの記事
- My Humberger Stomp(2024.04.13)
最近のコメント