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二つの心

 

心の欠けた形を
埋めようとして
心をもう一つ
欲しがったわけじゃありません

私はただ見とれていただけ
あなたの心の
きれいに欠けた
その輪郭を

あなたは突然に届いた
予期せぬ手紙


東の空の小さな穴から
光が漏れ出て
夥しい朝が
夜に溢れる

あなたは私を
すっかり変えてしまった
私にもう
夜が訪れないほどに

一人で生きた時間の総和を
二人の時間が追い越す時
一人で生きていたことが
奇妙に不自然だったなどと思える日が
いつか
来るのだろうか

人は皆
一人で生まれて来たというのに

 

 数年前、この詩を、私の恩師であるT経済大学のT先生が英訳してくれました。先生、そのせつはありがとうございました。

        ☆ 


Two Hearts

A Poem Dedicated To My Wife

 By Navi Mura

 

I craved for another heart

Not because I tried to fill

The part of my heart in eclipse.

 

I was just adoring

The outoline of waned part of your heart

The absence so complete.

 

You are an unexpected letter

Delivered to me unannounced.

 

Out of a small hole in the eastern sky

Light overbrimmed

A bright morning deluging a dark night.

 

You had made me a different man

So completely that a night no longer visits me

 

When a total of the time shared by you and me

Exceeds the time spent separately,

 

Will I fell some day

 My past life without you was 

strange and unnatural?

 

In spite of the fact

That we were all born into this world alone.

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