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『ムーミン谷の彗星』~雨の日のムーミン

 

 今日は朝から雨。せっかくの週末に雨だとガッカリする人も多いと思いますが、私は密かに大好きです。休日の朝、ベッドに雨音が聞こえると、今日は何処にも出かけず一日家に居ようと自然に予定が固まって、かえって充実して過ごせたりするからです。

ムーミン谷の彗星 (ムーミン童話全集) Book ムーミン谷の彗星 (ムーミン童話全集)

著者:下村 隆一,トーベ・ヤンソン,Tove Jansson
販売元:講談社
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 私は今日は朝からトーベ・ヤンソン作『ムーミン谷の彗星』を読んでいました。“ムーミン”と言うと数年前、某コンビニが絵皿プレゼントをやっていて、娘も巻き込んで3枚揃えたのを思い出しますが(写真)、私は子供の頃、テレビアニメで見た以外、実は真剣にその原作世界に触れたことはありませんでした。

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私が子供の頃見ていた“ムーミン”は作者のトーベ・ヤンソンが原作とはあまりにも違うと激怒したシロモのらしく、そう言った意味からすると私は本当のムーミンに今日初めて触れたのかもしれません。

 本は先日、図書館から借りてきたもので、他にも副読本的に『ムーミン谷への旅ートーベ・ヤンソンとムーミンの世界(講談社)』という本も一緒に借りてきました。

ムーミン谷への旅―トーベ・ヤンソンとムーミンの世界 Book ムーミン谷への旅―トーベ・ヤンソンとムーミンの世界

販売元:講談社
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 一日かけてそれら2冊を読んで、私はムーミンがネイティブな人々の神話に出てくる精霊と極めて近い印象を持ちました。ムーミンは母国フィンランドの美しい自然や風習と切っても切り離せない存在で、トーベ・ヤンソンという才能を媒介にして漫画のキャラクターとして世界中に広まりましたが、本当はホピ族のカチーナ人形のような精霊をかたどったものと言った方が良いのではないかと思います。

 世の中には現実の世界と比肩しうるほどの独自の世界が頭の中に入っている人がいて、『ゲド戦記』の“アース・シー世界”を創造したル・グィンもそうですが、このトーベ・ヤンソンの“ムーミン谷”もその一つです。私は現在、東京都日野市の多摩丘陵と武蔵野台地に挟まれた沖積低地(谷間)に住んでいるので、このムーミン童話を読んでいると、周囲が段々ファンタジックに変質していくようで、日頃の世知辛い現実からしばし解放されて、癒されるような心地がしてきます。

 『ムーミン谷への旅ートーベ・ヤンソンとムーミンの世界(講談社)』にはキャラクターの詳細な紹介が載っていて、じっくり読むと楽しい発見がいっぱいあります。

 ちなみにスナフキンはと言うと

 スナフキン: ヨクサルとミムラの息子。ものを持たない主義で、古ぼけた緑色のぼうしとズボン、緑色のレインコートを身につけている。いつもテント暮らしで、秋になるとリュック一つで旅に出て、春にムーミン谷に戻ってくる。くつろぐ時はパイプをふかす。自分で歌をつくり、母親のおばさんからもらった金とローズウッドでできたハーモニカを吹く。原語(スェーデン語)名は「ヌヌス・ムムリク」で、「かぎたばこを吸うおじさん」を意味する。

 とあります。へえ、ほんとうはヌヌス・ムムリクって言うのか。じゃあ、「スナフキン」って単語は一体、どこからでてきたんでしょうか?

 その他、ミーがスナフキンの異父妹なこと(これは映画『かもめ食堂』でも言っていましたね。)、ムーミンパパが子供の頃、ムーミン捨て子ホームで育ったこと、またこの本でではありませんが、私が子供の頃見たアニメで“ノンノン”と言う名前で覚えていたムーミンの彼女?は本当は“フローレン(娘さんという意味)”と言う名で、“ノンノン”は当時のテレビ化した際の関係者の奥さんの呼称だったということも知り、ビックリしました。

 ムーミン童話は全部で8巻まであります。一冊読んだだけでなんだかフィンランドに行きたくなってなってしまいましたが、すぐに叶うはずもなく、自分の住処周辺をムーミン谷と思って暮らすしかないわけですが・・・・・どんどん日が短くなっていくこの季節、しばらくはこの“ムーミン童話”で過ごそうと思います。

 

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コメント

「のろ」行って来ましたよ。
マスターは「懐かしい名前だなー」
「こちらこそよろしく伝えて下さい」と言っておりました。
オープニングアクト、マスター本人でした。
次が俺の同期のフォーク野郎で
メインが「河童」というスモール・フェイセズ系の
ロックバンドで、ベースが俺の同級生の兄ちゃん
のバンドでした。
最後は「河童」がバックをつとめたマスターの
「アイ・シャール・ビー・リリースト」の日本語の替え歌でおしまい。「ラスト・ワルツ」のようで良かったです。

投稿: jazz坊主 | 2007年11月12日 (月) 00時14分

「のろ」で働いていたころは俺の最低で最高の時代だった。高田渡さんや中川イサトさんや中川五郎さんや、その他もろもろ日本のミュージックシーンの黎明期を彩った様々な常連さんがいて、カウンター越しに彼等の話を歌のようにきいていた。

 「のろ」には様々な伝説がある。ブルース・ブラザースのジョン・ベルーシが客でやって来たのに、飛び入りして、ばくてんまで決めいったのは嘘のような本当の話です。

 俺が働いていた頃の伝説未遂話としてはザ・バンドのロビー・ロバートソンが来るはずだったこと。

 ロビー・ロバートソンこそは俺の最大のギターヒーローである。

 その頃、ロビロバは2枚目のソロアルバムを出した頃で、あまり話題にならなかったが日本に来日していた。

 歌詞の対訳なんかをやっていた中川五郎さんがのろに連れてくるということになっていて、マスターのk籐さんはじめ、働いている皆で来るのを今か今かと心待ちにしいた。

 しかし、結局、予定が変わったのか何なのか良く分からないが、ロビロバは来なかった。多くの70sオヤジ達が心の中で“ウェイト”や“アイ シャル ビリリースト”を口ずさみ待つ中、俺だけは“ナイト・パレード”と“What about naw”を口ずさんでいた。

 そう、90sのある日、「のろ」で俺はロビー・ロバートソンを待っていた。

投稿: ナヴィ村 | 2007年11月12日 (月) 20時46分

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