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朝のボレロ

Bedbe38dl  昨日はとても寒い一日だった。一昨日の予報では雪が降るかもしれないと言われていたので、朝、恐る恐るカーテンを開け外の景色を確かめたが、途中から雨になってしまったようで、そちらの方は“ホッ”と、胸をなでおろした次第。何故なら私の仕事は外の現場作業なので雪が積もってしまうと雪かきだ何だで、平気で1~2日潰れてしまうから。

 雨の日は実は嫌いではない。平日なら普段バタバタして手につかなかったことをゆっくり整理できるし、休日だと何処かに出かけて何かやらなきゃ損するような、何かそんな気持ちになるが、それからも開放されて、家でゴロゴロ、本を読んだりレンタルの映画を見たり、料理をしたり・・と、かえって充実して過ごせる。

 ただ一つ残念なのは朝焼けが見れないこと。私は今、早朝に起きて車で出勤しているが、晴れていると毎朝超絶的に美しい朝焼けが見れる。どんなに寒くてもそれを励みに出かけていくようなところがあって、雨や曇りだと当然見れず、それだけで一日の気分が1メモリ違う。以前は一人きりのドライブだったが、最近、途中途中でバイトくんを数人拾って行くようになり、彼等もその美しさに一様に驚いている。

 今年の元旦は初詣には行けず、その代わり家族で初日の出を見に行った。実家の近くの山に車で登り、濃紺色の海と薄い黄緑色に光る雲の狭間からみるみる太陽が昇る姿を見て、同様に見に来ていた人たちのあいだからは歓声が漏れていた。私はいつもは甲州街道や首都高から、眠る東京に昇る朝日を眺めているが、こういうのもまた格別だ。普段より幾分厳かな気持ちになって、真摯に手を合わせた。

 このキレイな朝焼け時、太陽がみるみる昇っていくシーンにピッタリの音楽は何か?と考えて私がすぐ思い浮かんだのはニーナ・シモンの『ヒア・カムズ・ザ・サン』(オリジナルのビートルズのやつではなく)とラヴェル作曲の『ボレロ』。

 特に『ボレロ』には思い出があって、東京に出てきたばかりの頃、飲みに行き酩酊し、気が付くととある友人の家に泊めてもらっていたのだが、二日酔いの頭で目覚めると、彼が窓を開け昇る朝日を見ながら、早朝にこの『ボレロ』をかけていた。ロックやジャズ以外は音楽じゃないとツッパッていた頃だったので、田舎者だった私にはとても新鮮で、また、その友人がとても「豊な」やつに見え、それ以来この『ボレロ』は私の中で“朝”の曲ということになってしまった。

                      ☆

 さて、正月気分が抜けてやっと仕事モードになったと思ったら、またまたの3連休。実は年末から“不真面目”にジョギングなんぞを始めて、今さら何かの大会に出ようとか、タイムがどうとかいうつもりは全然なく、疲れたら歩き、また走りで、一種の散歩だが、蒼く光る川を眺めながらで・・・なかなか気持ちがいい。

 今日もこれから行ってこようと思うが、現在AM8:30、太陽はスッカリ高くなって朝焼けは終わってしまったが、頭の中ではまだ『ボレロ』が鳴り響いている。

 この『ボレロ』、通して聞くと約17~8分。そしてそれを聞きながら今の私のペースで走るとだいたい何キロくらい走れるのだろう?

 ま、計るつもりはないが。

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