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映画『おくりびと』~死と生のコントラスト

おくりびと [DVD] DVD おくりびと [DVD]

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2009/03/18
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 「もう、思いっきり可愛くやっちゃって下さいっ!!」なんて言うのかね、監督は。ちょっと浮いてるくらいこの映画での広末涼子は可愛かった。男の私にはそれはそれは目に心地良かったが、きっと同性からは反発があるだろうな、こういった種類の可愛さは。

 しかし、本筋からはみ出すくらいの“可愛さ”を有する存在を必要とする映画というものも確かにあって、考えるに広末涼子が過去に出演した作品、『鉄道員(ぽっぽや)』も『恋愛写真』も、彼女の過度の可愛さが無ければ成立しない映画だった。

 『鉄道員(ぽっぽや)』では健さん演じる死期が迫った鉄道員が最後に会う“幻の娘”を演じるのがまだセーラー服が似合う年頃の彼女だった。これも全体の映画の流れからはそこだけ浮いているように見えたシーンだが、あそこで“普通に可愛い”だけの少女だったら、健さんがそれまでぐっと押し殺していた亡き娘に対しての堰切って溢れてくる想いが伝わらず、地味に終わった気がする。過度に可愛い広末がいたからこそ、娘と飯を喰い、「うめえぇなあ、ほんとうにうめえぇなあ・・。」と涙ながらに呟く健さんが生きた。

 『恋愛写真』での彼女は場面によっては男の私から見ても鼻につくほどの爆裂気味の“可愛さ”だったが、彼女は映画の後半はほとんど出てこないので、前半のあの存在感がなければ、何故、主人公の松田龍平がニューヨークまで彼女を探しに行くほどなのか、見る者の思いを引っ張れなかった筈だ。

 この『おくりびと』に関してはストーリーの説明はもはや不要だろう。例のアカデミー賞のこともあって様々なところで解説されていたので、多くが知る所となった。この映画については、実は私は去年の秋頃、ラジオで紹介されているのを聞いて知っていて、公開を待ち望んでいたが、公開されるやいなやあれよあれよとアカデミー賞までいってしまった。

 オーケストラが解散になり、故郷山形で納棺師となったチェリストの物語。彼が一人前の納棺師になっていく様を描いた映画と言えばそれまでだが、それは妻役の広末が、初め忌み嫌っていた夫の仕事を段々と認めていくまでの物語でもあり、元木演じる主人公が自分と母を捨てた父を許すまでの物語でもある。

 映画は設定が設定だけに初めから死の匂いがぷんぷんしているが、それとコントラストになって生がくっきりと際立って見えるように出来ている。

 実は広末涼子は物語の中でその“生”そのものの象徴としての役割を担っている。元木がどんな過酷?な死の現場から戻っても、彼女の過度な可愛さがそのマイナスな情感を中和して、彼と見ている私達を普通の日常へとたち返す。そして、二人のそんな生活そのものが死を起点にして生を肯定しようとする映画のテーマを表わしている。

 また、もう一つの際立つ“生”の表現として描かれるのは“食べる”行為。生きることは食べていくことだから、この方法はとてもダイレクトに訴えかけてくるものがあった。ケンタッキーを皆でかぶりつき、みるみる骨が積まれていくシーン。見終わって映画館を出たら真っ先にケンタキーに行こうと私はそのシーンを見て決めた。

 さて、この映画は日常を淡々と描いているように見えて、実はラストに向けての様々な伏線が張られているが、ここでは詳しく書けない。ただ、私は知らなかったが、日本には古来より“石文”なる、コミュニケーション法があるらしく、それが上手く使われている。

 死の世界へ旅立とうとする人の想いを知り、それを受け取り、また未来へと手渡そうとするラスト。どんな生にも意味があり、そして死は決して敗北ではないということ。

 その時、広末涼子はまさに“生命の象徴”そのもので、前述の2作の可愛さが偶然にハマッタに近いものだったのに対し、この映画での彼女のそれは計算されたものであることに気づく。

 メッセンジャーとして可愛い女というのは分かり易い。これが世界で絶賛されたのは彼女の存在によるところが大きいのではないか。これはもしかしたら大根スレスレの名演かも。不遜にも私はそんな風に考えた。

                ☆

PS 広末のことばかり書いたが、実はこの映画で個人的に一番良かったのは山崎努です。私はこのオッサンの昔からのファン(『スローなブギにしてくれ』から)です。

 最愛の妻を亡くし、その妻に死に化粧をしてやったのをきっかけに納棺師になったオヤジ。『セカチュウ』では昔の恋人を忘れられないでいる写真店のおっさんだった。こういった役が何故か似合う。

 こんな、オッサンになりてぇなあ。道は険しいが・・・・・・・。 

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WBC決勝 日本VS韓国

 死闘。WBC決勝。五度目の韓国戦。結果は延長10回5-3で日本勝利。大会2連覇。

 あの場面でちゃんと彼のところに出番が回ってくることがまず凄いと思った。そして、ちゃんと結果を出すところも。まるで9回裏に韓国に追いつかれたのは、その後の10回表のあの場面で彼に打たせるために天が配剤したかのようだった。

 彼とはもちろんイチロー。今回、図らずも私たちは苦悩しもがくイチローを目撃したが、実は本当は彼はいつだってそういう風に野球をしている人だ。

 アメリカに初めて渡った時 「自分にはこのバットで表現したいことがある。」と言って周囲の記者達を驚かせた彼だが、ならば彼がそのプレーの一つ一つで表現しようとしていることは何か。それは見る人それぞれによって受け止め方は違うと思うが、唯一つ言えることはいつもが胸のすくような一話完結のドラマだとしたら、今回のそれは長い長い大河ドラマだったということ。本当に長かった。そして、結末はあまりにも劇的だった。

 「負けた事実、腹立ちますよね。僕にとっては日本での最後の試合なので…。プレッシャーがかかっていたのは向こう(韓国)のほうだから」 3月10日のイチローのインタヴュー

「第3打席のバントの失敗でほぼ折れかけていた心がさらに折れた。ほぼ折れかけていた心をギリギリでつなぎ止めた。きょうの結果は天国行きか地獄行きかを決める試合。天国に行けて良かった。流れをくい止めていたのは完全に僕だった。本当に支えてくれて、ありがとうと思った。チームメートがつないでくれるというのはすてき」 3月19日のイチローのインタヴュー

 「やあ、もう苦しいところから始まって、苦しいがつらいになって、心が痛んで、最終的に笑顔になった。日本のファンの人たちに笑顔が届けられて最高です」。3月24日のイチローのインタヴュー

                     ☆ 

 今日の試合は大袈裟じゃなく球史に残る一戦だったと思う。アメリカの新聞は“もう野球はアメリカのお家芸じゃないのかもしれない”と、日本戦に敗退後、そう報じたと言うが、確かにアジア野球のレベルの高さを世界に見せつける形になった。

 そして、5度も同じ相手に当たるってことでトーナメントの仕組みに問題有りと言われた本大会だが、個人的にはこの韓国とは一度とことんやった方が良いと思っていたので、面白かった。パーソナルな喧嘩を世界のひのき舞台でやっている、なんかそんな感じだった。

 で、第2回WBCは韓国戦のこと・・・とずっと思っていたが、終わってみたら実は“人間イチロー劇場”だったと言う印象。そしてこのドラマ、第1回の時よりずっと“濃かった”。

 ああ、今日は疲れた。仕事じゃなく(笑)。でも良かったね、イチロー、おめでとう。

PS ただ、次回からは“侍ジャパン”っての、やめてくれー。

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WBC準決勝 日本VSアメリカ

 今日はほとんど試合を見なかった。聞かなかった。人づてに松坂が先頭打者ホームランを打たれたと聞いた後、暫くしてちょっとラジオを着けると今度は6-2で日本がリードとの情報。その後昼過ぎに9-4で日本が勝ったことを知った。え、こんなもんなの?ってのが正直な感想。韓国VSベネズエラが10-2で韓国だったので、今日の結果を見るほどに第1組って一体どんなレベルだったんじゃい、と文句の一つも言いたくなる。

 今、録画の試合を見ながらこれを書いているが、お約束どおり松坂は立ち上がりが悪い。ボールが高目に浮いていて、なるほどこれじゃホームランの一つも打たれるだろう。今、ちょうど4回裏、日本打線が連続ヒットで逆転に成功し、一挙5点を入れるのを見たところ。そうか今日は川崎が出ていたのか。

 結果が分かっている試合なので安心して見ているのだが、その分、全然、勝負とは違う所に目が行き、私の目が捕えたのはアメリカの監督ジョンソン。

 ジョンソン!私の世代で子供の頃野球少年だった人でこの人を知らない人はいないだろう。長島引退後、純潔主義だった巨人に何十年ぶりかにやってきた外人選手がこのジョンソンだったのだ。彼が来た年、巨人は最下位で、ジョンソンはその原因の一つでもあるかのようにボロクソに非難の的になった。

子供の頃の草野球なんて、だいたい“ごっこ遊び”も兼ねていて、皆、王とか張本とかやりたがるんだけど、当時、右打ちだった私は(後に左打ちに直す)、ジョンソン役を買って出てそれで実際とは大違いに打ちまくってやったものだ。

 彼は帰国後、日本で経験した緻密な野球を大リーグで生かし、良い指導者・指揮官になったと風の噂に聞いていた。そして現在、こうした国際大会でアメリカ代表を率いるまでになり、多分30年ぶり位に私の目の前に現われた。素直に懐かしいぞ、ジョンソン。゚゚(´O`)°゚

 で、クライド・ライトって今どうしてんだろ。リンドとか。あー、ゲームを見ながら頭の中はどんどん脱線していくなあ。

 明日は決勝。5度目の韓国戦。え、うんざりだって?いいじゃない、私も韓国の選手をすっかり覚えてしまったことだし。

 頂上で白黒決めようじゃないの。 

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七度目の歌舞伎 元禄忠臣蔵~大石最後の一日

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歌舞伎座さよなら公演3月は真山青果の『元禄忠臣蔵』。これはいわゆる新歌舞伎というやつで、同じ“忠臣蔵”と言っても『仮名手本~』に比べるとかなり史実に忠実なものらしい。

 昼の部は『江戸の刃傷』、『最後の大評定』、『御浜御殿綱豊卿』。夜の部は『南部坂雪の別れ』、『仙石屋敷』、『大石最後の一日』。特に夜の部では團十郎、仁左衛門、幸四郎がそれぞれの幕で大石内蔵助を演じるというのでかなりのお得感がある。

 で、何を見るか。全部見ればいいのだろうけど、毎月演目チラシを睨みながらこれだと思うものを1~2幕見ている私は今回はかなり迷いました。月初、「今月のあなたは優柔不断です。」と、ある占いで見ましたが、そうか、このことだったのか。

 “忠臣蔵”と一口に言っても大雑把なストーリーしか知らない私は、個々の場面が一つの戯曲として成立しているという、その感じがどうにも良く分からない。全部見ないといけない気がしてしまう。しかも作品は戯曲としての出来不出来がそれぞれあるらしく、また上記のように幕ごとに内蔵助が違うとなればなおさらのこと。

 それで散々迷った挙句、私が選んだのは『大石最後の一日』。幸四郎の内蔵助です。

 幸四郎は好きですが、歌舞伎役者としての彼には実は苦手感があります。と言うより、それ以外での彼に長年触れてしまっているので、頭の中でどうしても“歌舞伎役者”と言う風にならない。

 で、なのに何故『大石最後の一日』かと言いいますと、まずこの大作『元禄忠臣蔵』の中で一番最初に書かれたのがこれだと言う事。昭和9年、二代目市川左団次のこれの初演が好評を得て、その後、全容が書き継がれていったとのことで、『元禄~』のエッセンスはここにあるのだろう、と踏んだ次第。

 また新歌舞伎はセリフが現代語なので、私の“歌舞伎役者幸四郎苦手感”もこれで払拭できるのでは、とも考えました。

                   ☆

 昨日は、夜の部最後が目当てと言うわりに、私は早くに歌舞伎座に行きました。前回の『勧進帳』の時の幕見の行列の凄さを知っているので、用心して4時ごろ到着。

 実は、もし可能なら午後の部全部見てやろうという気も少ししていましたが、『南部坂~』のチケットはすでに完売でした。で、『大石~』が始まるのは7時半頃なのでまだ4時間近くある。しかし、時間を潰すのにうろうろするのも面倒なので、ずっと並んで、結局『仙石屋敷』から見ることに。ここにきてもなお優柔不断な今月の私です。

 戯曲として『仙石屋敷』はつまらない、との評判を聞いていましたが、私は面白く見ました。ただこれは歌舞伎というより現代劇。この『元禄忠臣蔵』に“討ち入り”の場は無く、不思議に思っていましたが、それはこの『仙石屋敷』ですべて表現されているからです。討ち入り直後、詮議の場で内蔵助以下が尋問されるのですが、討ち入りの仔細はすべてこの場のセリフによて語られる。つまりセリフ回しが命の芝居です。

 ここでの見ものはやはり仁左衛門のダンディな内蔵助でしょう。団十郎のは見れませんでしたが、ポスターで見る限り、今回の3人のうち一番カッコいいのは仁左衛門のそれです。討ち入り直後ということで得している感もありますが。そして長ーーーーーいセリフを緩急つけながら、感情豊かに操る仁左衛門。すすす凄い!隣の人は寝ていましたが、私は目が釘付けになりました。そして息子主税との別れの場面。私も同じ年頃の息子を持つ身なので・・・・少しウルッときました。

                    ☆

 で、目当ての『大石最後の一日』ですが、内蔵助に幸四郎、磯貝十郎左衛門に染五郎、堀内伝右衛門に歌六、おみのに福助。ダンディな仁左衛門の内蔵助の後だったので、幸四郎の内蔵助には一瞬違和感がありましたが、それは置かれている状況の違い。

 幸四郎の内蔵助は討ち入り後、数名の隊士とともに細川家にお預けの身となって、そこで沙汰を待つ身。死を覚悟して透明な気持ちなりつつも日ごとに世間での評判が上がり、気もそぞろな他の志士達の振る舞いに気を揉む内蔵助です。

 さて、そんな中、おみのという娘が男装して現れる。すぐに女と見破る内蔵助ですが問いただすと、なんでも磯貝十郎左衛門と婚儀を果たした身であるとか。磯貝は吉良邸の偵察などしている間、世間の目を欺く為、おみのとそんな次第になったのですが、おみのは磯貝の本心が何処にあるのかが知りたいと内蔵助に詰め寄ります。磯貝とおみのの恋の顛末。沙汰を待つ身でありながら、若い二人のこの状況を内蔵助はどうするのか?そして、そんな最中、全員に“切腹”の沙汰が言い渡され・・・・・・・・。

 この『大石最後の一日』は予想した通り、とても面白い芝居でした。細川家で実際に内蔵助らの世話をしていた堀内伝衛門の「堀内伝衛門覚書」なる書を素材としたものらしいですが、死を待つ日々の内蔵助以下数名たちの日常と心境が伝わってくる、緊張感溢れる良い芝居でした。

 「覚書」によると芝居の中で重要な意味を持つ“琴の爪”を磯貝十郎左衛門が懐中大事に所持していたのは本当らしいですが、おみのは真山の創作とのこと。そして、このおみの演じる福助ですが、娘でありながら男装して現われ、そして見破られ・・・と、そんな展開の中、とても可愛く演じていました・・が・・・・・・ちょっとやり過ぎ(笑)。実際、後ろの外人さんからは笑いが漏れていました。

 そして幸四郎の内蔵助。新歌舞伎を幸四郎で・・と言うのは当たった気がします。彼の暗い感じがこの芝居にはとても合っていました。これで私の前述した手前勝手な先入観が払拭されたわけではないものの、昨夜の幸四郎は人物造形が深くて、見ていて凄い満足感がありました。

                   ☆

 この『元禄忠臣蔵』は全部で十篇。今回、歌舞伎座でその中でも六編が一挙上演されるのは22年ぶりとのこと。中でも名作との誉れ高いのはこの『大石最後の一日』と『御浜御殿綱豊卿』の2つらしいですが、私は切れ切れでもいつか全部見てみたいと思いました。

 團十郎の内蔵助は見逃す形となりましたが、彼は海老蔵とともに5月に歌舞伎座にまた登場しますので、その時までのお楽しみということにします。

 で来月4月は『曽根崎心中』、坂田藤十郎、を見る予定。                   

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WBC2第ラウンド 1組1・2位決定戦 日本VS韓国

 今日は打線を大きく変えてきた。4番に城島。うん、これは凄く良いぞ、と思った。おまけに先発は内海なので同じジャイアンツのキャッチャー阿部にマスクを被ってもらい、城島はDHで打撃に専念できる。昨日キューバから5点取ったものの、前回の韓国戦のテイタラクを考えると何かてこ入れをしなければいけないのは明らかで、その結果、この打順。原君やるじゃん!と素直に思った。

 野球は選手の心理を見るスポーツである。だからその辺が分からないとサッカーみたいに動きを追うスポーツを見るのに慣れている人にはつまらなく感じるかもしれない。が、逆に分かると下手なサスペンスよりスリリングで、そういう意味では今日の先発の内海は凄く面白かった。

 初回、立ち上がりを突かれあっという間に先制点を許し、一昨日の韓国戦の悪夢がよぎる。この投手陣の立ち上がりの悪さってのは日本人特有の民族的な病気なのか?ダルビッシュもそうだったし、キューバ戦で快投を演じた松坂だって実はあの日、立ち上がりは微妙に悪かった。技術的には誰もが申し分ないのに同じような傾向に陥ると言うことは、皆一様にメンタル系が弱いということ。そして、その部分だけははどうしたって鍛えることは難しく、ただ一人超然として見えるのは岩隈のみ。

 1点を許した後、すぐ内川のホームラン、片岡のポテン・ヒットで逆転に成功、内海は落ち着いたかに見えたが、3回、韓国の2番イ・チョンスの後頭部にデッド・ボールを与えると再び動揺し、たちまち手投げの覇気の無いボールになる。腕を振れ、内海!!。もしかしたらこの時決壊し、日本はまた取り返しのつかないことになる可能性もあった。だが、救ったのはピッチング・コーチの山田。間髪入れずマウンドに走り、何やら助言。すると内海はまた回復しなんとか切り抜ける。内海ぃ、分かり易いぞ、お前。ピッチャーの心理の変化によっていかに結果に影響が出るか、まるで何かの実験のような序盤であった。

 その後、試合はお互い点が入らず2対1のまま。このままいってくれ、と祈るような気持ちで見つめていたが、ゲームが動いたのは7回裏、やっと出陣できたと荒ぶる若武者のような田中マー君、韓国のイ・デホからセンター、バック・スクリーンにまさかのホームランを浴びる。ゲームは振り出しに。マー君、若い。6回裏、登板直後3・4番を三振に討ち取り磐石に思えたが、7回、真ん中やや高め、さあ、打ってくださいというようなコースへ。明らかに失投。日本チームに嫌やーーなムードが漂う。

 だが、その後8回表、日本は青木のドラッグ・バントによる出塁で流れをまた引き戻す。青木は凄い。苦悩する天才(イチロー)の代わりを昨日に引き続き今日も演じているのは彼。このバントによる出塁はホント、舞台の幕が変ったような印象を球場全体にもたらした。で、ここで今日4番にすえた城島と思いきや原君、稲葉を代打に。“バッキャロー、なんで城島に打たせねぇーんだ!!”と私が言った瞬間タイムリー・ヒット、その後またまた代打小笠原、2度空振りして“今の小笠原じゃ打てる気しないよーー・・”と私が言った瞬間、テレビのアナウンサーが「打ったあーーー!!」とセンター前。一緒に見ていた妻、息子、娘、さすがに呆れて私を見る。スイマセン、日本追加点を入れ3対2。そして岩村にもヒットが出てさらに2点追加、5対2。

 ・・・・と、ここでお約束になったイチロー・レポートだが、ここまでくると何か貴重なものを見せられている気になってきた。昨日のキューバ戦後のインタヴューでも「自分が流れを止めているのは明らか・・・。」とか「自分だけJapanのユニホームを着ていない・・・あれ(三塁打)でやっとユニホームが着れた・・。」なんて珍しく弱気な発言をしていて、加齢とともにこの天才も段々と普通の選手になっていくのか・・・なんて、過去の偉大な選手達の晩年なんかを思い出したりしてしまった。

 今日も6回、ランナー1・2塁のチャンスを潰してしまうシーンがあった。セイフティー・バントを決めようとしたが失敗。内野ゴロで少なくともランナーを進塁させたい場面だったがセンターフライ。ベンチで肩身が狭そうにしている彼を見て、私はこのWBC後の来季シーズンまでこの不調を引きづってしまったらどうしようと本気で心配になってきた。

 結局9回、イチローにヒットが出てそこからまた1点入る。6対2。そして藤川が抑えて日本勝利。良かった。

 東京ラウンドは韓国に負けて2位通過だったが、第2ラウンドは韓国を下し1位通過。次は23日、2組2位通過のアメリカ戦である。そこで勝てば決勝はベネズエラか韓国。ベネズエラとやりたい気もするが、ここまでくると頂点でまた韓国と闘いハッキリ白黒決めたい気もまた、する。

 でも、 やっと韓国、キューバ以外の国と戦うのが見れる。次のアメリカ戦の先発は大方の予想では松坂となっているが、チーム内に多数いる大リーガー達にはかえって平常心で望めるゲームなのかもしれない。もちろんイチローも。

 調子は少しずつ上がってきているぞ。走れ、イチロー!。

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WBC第2ラウンド1組敗者復活戦 日本VSキューバ

 首の皮一枚で残ったWBC第2ラウンド1組敗者復活戦。結果5-0で日本勝利。いやー良かった、良かった。そして楽天ファンの私としては今日は岩隈久志が誇らしい一日だった。 69球を投げて被安打5、6回を無失点に抑えるピッチング。

 例えば昨日のダルビッシュの投球と何が違うのか。それは表現しているものの違い。ピッチングをアートと考えると昨日のダルは“闘志”とか“打破”とか、何かそういったファイティング・スピリットを表現したピッチング。で、力みが出た。対する岩隈が今日表現していたものは“平常心”である。彼は背水の陣だった今日のようなビッグ・ゲームでも、シーズン中、楽天で投げている時となんら変らなかった。

 岩隈は去年、近年には珍しく21勝を上げ沢村賞を受賞。しかし、その前年、前々年は故障のためろくに投げられず、治療とトレーニングを繰り返す日々だった。そして、その明日をも知れない不安と恐怖からくるプレッシャーは今日の試合の比ではなかった筈で、文字通り彼は地獄を見てきたのだ。

 岩隈は投球もさることながら守備が良い。今日も招いたピンチを自らのフィールディングで何度か救っい、キューバに持っていかれそうな“流れ”をその都度断ち切っていた。

 打線は昨日の韓国戦に比べれば上々で、特に青木。かつてのイチローをボブ・ディランとするなら彼はスプリングスティーン、つまり“チルドレン”ってことだが、もし、イチローの復調が果たされなければ川崎じゃなくこの人を1番に持っていっても良いのだな、とそんな風に思った。

 で、御大イチロー。ついに出た。7回にシングル・ヒット、9回に三塁打を1本。

 今日仕事中、事務所でラジオで聞いていた女の子の話によると、ラジオの解説者が“イチローのバットが火を噴いた”と言ったとかで笑っていたが、帰宅後、テレビで見たら“火を噴く”って程じゃなかった。

 いつからスポーツ中継のアナウンスってあんなに大袈裟にギャーギャー騒ぐようになったのかしら?ラジオで聞いた試合とテレビで見る試合の印象があまりにも違いすぎる。(本当は知っている。古館一郎から。目の前で起きていることを正確に伝えようとするのじゃない、スポーツの、言葉によるエンターテイメント化は彼から起こった。そして多くの場合、失敗している。そして誰もそれに気づいていない。)

 で、明日は四度目の韓国戦。WBCって韓国戦のことか?知らない子供とかはホントそう思うぞ。ただし、勝っても負けても準決勝出場は決まっているが、正直勝った方が得か負けたほうが得なのか。

 勝てば2組2位のアメリカ、負ければ1位のベネズエラということに。そしてそこで日本が勝ち、韓国も負けなかったりしたら5度目の韓国戦と言うこともあり得る。

  おい、今回WBCってやはり韓国戦のことか?もう少し他の国とやるのも見たいと思うのは私だけかな?

  明日は試合開始10時。出かける予定があったが止めた。それで家でゆっくりテレビで見させてもらおうと思うが、果たしてイチローのバット、火を噴く・・・・・か?

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WBC第2ラウンド 日本VS韓国

 いくらなんでも今日のは何も書けないぞ。初回、立ち上がりダルビッシュ3失点。ラジオで聞いていて、ストライクが入らない、ボールが高めに浮いている、こりゃ、ストライク取りに行ったところ打たれんぞ・・なんてバイトくんと話していたらホント、あっと言う間に3点取られた。“まだ、始まったばかり”とか“頑張れ、侍ジャパン!!”とかラジオは連呼していたが、私の中ではその時点でもう勝負あったという感じ。

 韓国とは今回で3回目だしお互い手の内も分かっているので、大きなミスが出た方が負けに決まっている。どんなに良い投手も立ち上がりに苦しむことは良くあることだが、少なくともここは1点に抑えなければならなかった。結局2回以降ダルは持ち直し、いつも通りのピッチングで7奪三振を奪ったりしたもんだから余計虚しかった。

 それにしても打てなかったな。もしかしたらコールドで決めた東京ラウンドの第1戦は日本打線が韓国に対してスモールベースボールを発揮できなくするための作戦だったのでは?なんて勘ぐりたくなるほど、何か調子が狂っている。特にイチロー。ラジオは贔屓目に解説するので良く分からなかったが、帰宅後、録画のゲームを見ると、完全にタイミングが合っていない。これは重傷だぞ。原君、川崎に変えたら?できる?

 明日は再びキューバ戦。先日、快勝した相手だが、それなら韓国にだって東京じゃコールドで勝っているのだし、野球は日々どちらに転ぶか分からないので引き締めてかからなければならない。

 それと城島、せっかく一昨日褒めたのにつまらないことで退場をくらった。次、出れんだよなあ・・・なんてサッカーじゃなかった・・・・な。

 今日はガックリ。良いとこナシ。酒を飲む気にもならん。今夜はドラマ『相棒』の右京さんの新しい相棒、及川ミッチーでも見て寝るとするか。

 BOOM!!

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WBC第2ラウンド 日本Vキューバ

 “野球は点さえ取られなければ負けることはないゲーム”と、言ったのは現楽天野村監督である。何を当たり前な、と思うむきもあろうが、確かに点さえ取られなければ最悪でも引き分けで負けはなく、つまり野球は投手力だと言いたいわけだが、今日のキューバ戦は世界に日本投手陣のクオリティの高さを証明したような一戦になった。

 結果は6-0で日本。先発の松坂は6回86球を投げ5安打無失点、無四球で8奪三振。前回大会でMVPだった時よりもさらに進化を遂げた内容で、3年前の彼のパワー・ピッチングを意識したキューバは、今回の緩急をつけたクレバーな配給と技術には全く手が出なかった。そして、続く岩隈ー馬原ー藤川のリレーも見事だった。

 今日は早朝4時45分からのテレビ中継だったが、いつも4時に起きている私には全然OKで、私は朝食を作り、食べ、弁当を詰め、お茶なんぞを飲みながら中継時間を待った。

 試合が行われたサンディエゴには昔、一度だけ行ったことがある。カリフォルニアの最南端で、治安が良く、お金持ちのリゾート地といった印象。さらに25キロ程南に行くとメキシコのティワナがあり、貧富のコントラストがキツイ地域だったと記憶している。そして暑い割りには湿度が無く過ごし易いという風にも。中継によると今日、現地は18℃で快晴。Battle of sunshine そのものの天気で、選手達、特に外野手はサングラスを着用した方が無難と言えそうな日だった。

 中継開始4時45分から家を出る6時までに私がテレビで見れたのは3回まで。

 2回表、小笠原、内川の走塁ミスでチャンスを潰しやきもきしたものの、3回、城島、岩村、片岡のヒットで先発の160キロ豪腕チャプマンを攻略。そして代わったゴンザレスが青木に暴投で先制。その後、青木の中前適時打、村田のレフト犠飛で3点を挙げ、その時点で私はほぼ勝利を確信しつつ家を出た。その後は通勤の車のラジオで聞いていたが、その後もさらに3点が入り、現場の新橋に着くまでにほぼ試合は終了した。

 上に野球は投手だと書いたが、日本投手陣は最高なので、つまりは打てれば勝てるということだ。そして今日は打線に関して言えばベース・ボールより“野球”。外野に飛ばすクリーン・ヒットと言うより“転がす”攻撃で、一見地味だが他国の選手達にはそれが非常なストレスとなるらしく、本大会は今後も意識してそうしていく方ががベストだと思う。

 また、イチローについてだが、東京ラウンド第2戦で完全復活かと思ったものの、また暗いトンネルに潜行してしまった感がある。そして、やはり、少し浮いている気がする。

                    ☆

 さて、取りとめも無く書いてしまったが、最後にもう一つ特筆したいのは城島。大リーグで活躍している日本人捕手だなんてホント彼は貴重な存在である。そして今回の投手陣の好投の影に彼の強気のリードがあるということを皆さんお忘れなく。(打撃も絶好調だ)。

 で、次は三度の韓国。どうしてくれよう(わなわなわな・・・・・・。)

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多摩ZOOでお散歩。

 昨夜、YouTubeで川村カオリの『Zoo』を聞いたら動物園に行きたくなった。私は自分のこの単純さが大嫌いだが、でも単純さから起した行動の結果はいつも大当たりで、今日はすごーーーく楽しかった。

 我が家から歩いて20分くらいのところに多摩動物公園がある。日々の中でもう何度と無く前を通るのに、入ったことがあるのは数えるきり。それで今日の天気の良さに押されてブラブラ出かけることにした。

↓はフクロウ。首が360度くるくる回るような感じで、写真を撮るのが大変でした。やっと目が合ったところをパチり。

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↓チンパンジーの冒険。ここは危険だ。なぜならこのチビを見ているだけでおもろくて、動けなくなってしまう。見ている人は皆、大笑い。そう言えば『お猿のジョージ』って今、アニメでやってるんだよなあ、おーーい、落ちるなよ、思わず声を掛けてしまった。

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↓ ゾウくん。動かない。きっと瞑想中・・・・・。

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↓私の職場に自分を“ワシ”と言う人がいる。PCのディスク・トップに、と贈ったら・・・怒るかな。

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↓森の賢者・・という触れ込みだが・・・・・・寝てる。

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↓ 水牛。こいつらも・・・・寝てる。

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↓“平原を横切っていくキリンたちの行進を何度も見かけた。キリンたちには奇妙で独特な、植物のような優雅さがあった。動物の群れではなく、花梗の長い、花弁に斑点のあるめずらしい花々が、ゆっくり動いていくようだった” by イサク・ディテセン。名文だな。

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↓神様はなんで彼らをこんな模様にしたんだろう?見るほどに不思議。

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↓今日はライオンバスには乗らなかった。昔、サファリー・パークでバイトしたことがあって、ライオンエリアのゲート係だったので、奴等に囲まれるのはもうたくさんだ。でも、彼ら、日中はほとんど寝てんだよね。ホント。

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↓豹。写真のモデルとしては今日一番のサービス精神だった。もっと良いカメラを持って来ればよかったな。

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↓はマレー・バク。おい、俺の夢を食うな。眠れないじゃないか。

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 この多摩動物公園の入場料は一般600円だが、年間パスポートはなんと2400円!これって滅茶苦茶安くないか?ウチはすぐ近くなので、これを買えば散歩がてらいつでも彼らに会いに来ることができる。なにせ広大な敷地なので運動にもなるし。

 今日、どうしても友達になりたコ(人間の女の子・・じゃない!)を見つけたが・・・それは秘密です。

 “二十代後半になって訪ねた動物園は、言葉では言い表せないほどにショックだった。空想の中だけで生きていたはずのライオンやゾウがまだ現実に生きていたのだから。それはとてもリアルだった。特撮映画では真似できない、人工では絶対に作れない野性の種の迫力が存在していた。誰がこんなものを想像し生み出したのだろう?それは、フランケンシュタインを見るように気持ち悪かったし、神が作ったもののように恐れおおかったのだ。野生の迫力、野生の狂気、神のいたずら。”辻仁成著『クラウディ』より

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川村カオリ 12年ぶりの新曲

バタフライ~あの晴れた空の向こうへ~ Music バタフライ~あの晴れた空の向こうへ~

アーティスト:川村カオリ
販売元:MILESTONE CROWDS
発売日:2009/03/18
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  昨夜、SMAPの中居君が司会の例の番組で久しぶりに彼女を見た。私が彼女に会った時はまだデヴュー直前で、大学で私達が企画したイヴェント(学園祭ではない)のステージで故下村誠と一緒に歌う彼女は、まだ見ているこちらがどぎまぎするほど素人臭くて、でも初々しかった。話すととても目力があって、ピュアな“少女”だった。

 現在、ガンと闘いながらシングルマザーとして生きる彼女のデヴュー20周年記念・12年ぶりの新曲は『バタフライ~あの晴れた空の向こうへ』。

 祈りのような曲。もう過去なんてどうでもいい。私たちは皆、いつも今を生きている。

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ケツメイシの Train

“あなたは繊細だけどその繊細さが周囲を傷つけていることに気付かない鈍感な人。”

ここ最近、妻に言われて一番ショックだった言葉。

 それは私がうかれて調子に乗っている時のことで、彼女はてんびん座なので何かのバランスを取ろうとしてそういう事を言うみたい。

 今日、激しい徒労感に襲われて帰宅すると↓を見ろとのこと。

 

  動き出せ 僕の中の 詩人のようなキザなハート。

 私は別にキザじゃないぞ。昔、詩人は乞食と同じだと言ったくせに。

 でも、ありがとう。ちょびっと元気でた。

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WBC東京ラウンド決勝 日本VS韓国

 再び対戦相手は韓国。で、結果から先に言うと1-0で韓国の勝利。日本はこの東京ラウンドを2位通過で2次ラウンド、サンディエゴ行きということになった。負けたことに関しては正直悔しいが、しかし、ベースボールを見る快楽の指数は土曜のそれより断然昨夜の方が高かったと思う。

 何よりもまず先発の日本岩隈、韓国ボン・ジョングンの両投手の出だし。岩隈は初回からシュートの切れが良く、韓国打線のバットをへし折るへし折る(笑)。ボン・ジョングンもしっかりと日本打線を押さえ、今日は1点を争う投手戦になると、試合前予想した通りの展開となった。

 ゲームが動いたのは4回表。四球、ヒットで1・2塁とされた後、打者キム・デギュン。土曜日松坂から特大ホームランを打ち、日本中に顔を売った例の4番である。その彼の強振したスイングが3塁線を破る2ベースヒットとなり、ここで日本は韓国に先制点を許すことに。そして結局これが昨夜の決勝打となった。

 しかし、このプレイの最中、日本が良かったのは続くランナーをサードできっちり刺した事。そしてその後、打ったキム・デギュンも城島が牽制で仕留め、ゲームの流れを完全には韓国に持っていかせなかった。

 実力は拮抗している。全くの五分と五分。土曜日の試合のようなこともあるが、何かの要因であれが逆になることだってあるということが昨日の試合を見て良く分かった。

 しかし、限りなく引き分けに近い敗戦などとテレビの解説も言っていたが、昨夜の試合を分析するに敗因はちゃんとある。それは四球の数。日本投手人は四球が多い。昨夜は日本の黄金の投手陣のデパートのような継投策だったが、その多くが四球を許している。皆、一様に変化球のコントロールに難があり、厳しい配球に務めようとするとどうしてもボールで逃げるか、逆にボールで打たせようとすることになる。そして、そこを見極められると自然四球になる、と、そんな印象。

 これがいつも言われる米国球の使用に起因することならいきなりの修整はもう無理だ。中国戦におけるダルビッシュの快投に際し私がかけた冷や水が、こんな風に目に見える形になったということか。

 野球の失点の70パーセントは四球がらみというデータがあるらしい。昨夜、ほぼ満点に近い投球だった岩隈が許した唯一の失点も四球からだし、その後、幾度か迎えたピンチもまたしかりである。それに比べ韓国側の投手は素晴らしく、少なくとも制球に苦しんでいるような投手は一人もいなかった。

 日本は守備が良い。昨夜はそれが救いだった。幾度かあったピンチをその守備力で最小限にとどめ、また断ち切った。逆に言えば韓国は走塁に難有りで、そこが彼らの弱点と見た。

 打線は土曜日の大爆発の反動が出た感じで、少し力みが感じられた。サッカーで言う決定力ということで言えば、同点、逆転のチャンスが何度かあったが決定力に欠け、野球の場合それはチーム・バッティングということだが皆少し“狙い”過ぎた。

 日本中がイチローの好・不調に注目するその影で、その他の選手のそれも見えてきた。私が見る限り好調なのは中島、青木、城島などで不調なのは小笠原、岩村。イチローに関しては・・・・・・・・インタヴューで「察しろ。」と言っていたらしいから、察するのみにして書くのは止める。

 2次リーグ、どういった局面になるにしても韓国とはまた戦うことになるだろう。実力は全くの五分五分。先は長い。最終的にどちらが勝者となるかは、その時、またじっくり見させてもらおう。

 昨夜は良いゲームだった。

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WBC東京ラウンド 日本VS韓国

 初回、イチローの第一打席を見て私は「今日は勝った!」と叫んでしまった。低めの球を上手くとらえた低い弾道の美しいライト前ヒット。イチローらしいヒットだ。アメリカ人は彼の芸術的なバット・コントロールを称して“魔法使いの杖”と言うらしいが、このヒットは彼のバットがそんな風に見えるタイプのヒットだった。

 つまり彼が完全復活したということ。探し続けていたパズルの最も大事なピースがハマッタ瞬間。これで今や国民的な関心事になってしまった“イチローの不調”は終わり、球場中に満ちていたその安堵と歓喜の波動が続く中島ー青木にも打たせた、そんな風だった。初回の3連打、先制点、宿敵キム・ガンヒョン攻略。

 それに対し、その1回裏の松坂のピッチングは良くなかった。スライダーでストライクが取れず、ストレートで凡庸にとりにいったところを打たれてしまった。韓国の4番キム・テギュンの2ランはレフトの看板直撃の大ホームラン。前回中国戦でのダルビッシュの快投にへそ曲がりの私がやや懸念を示したその通りのことをエース松坂がやってしまった。まあ、彼の場合、立ち上がりが悪いのはいつものことなのだが、それにしてもそう簡単には勝たせてくれない、と誰もが思った。

 しかし、続く2回表、城島ヒットー岩村四球ーイチローセイフティバントで作った満塁の場面。中島四球による押し出しの1点と青木の遊ゴロの後、バッターは4番村田。ファールで粘り、やや消耗した感のあるキム・ガンヒョンが投げた低めの球を泳ぎ気味に打った高いフライはそのままレフト・フェンス際に突き刺さった。そして、この時、早々と日本の勝利が決まってしまった。

 その後の日本優勢の試合運びを見て、私は勝ち負けよりもある感慨に浸ってしまった。それはこの長年の宿敵韓国をここまでやり込めるようになれるまでに日本が払った代償についてで、それは星野である。

 考えるに今回の日本チームのメンバーは言わば前回の“第一回WBC戦士”と“北京屈辱組”の混成チームだ(“屈辱組”が主に若手というのが良い)。北京オリンピックでは日本は韓国に2敗。昨日のキム・ガンヒョンを全く打てず、その責任をそれまで国民的な英雄と持ち上げていた星野一人を戦犯ということにして、何の分析も無く終わらせてしまった。

 思うに日本の野球を取り巻く環境には大きく二つの路線がある。まだ国内だけで充足していた時代の保守組と大リーガー達に代表される国際経験重視組の二つ。で、その狭間にあって北京では現場の星野と選手達にはあらゆる面で大きな葛藤があった。

 ヒーロー・インタヴューで村田は「北京で散々やられたキム・ガンヒョンから打てて良かった・・・。」みたいに言っていたが、きっと思いはそれ以上のものだったろう。彼は北京で悪夢を見た一人だ。全く打てず、あの痛恨のエラー・・・。ある時、帰国に際しては「生命の危険すら感じた。」と言っていた。

 5日の中国戦も一昨日もテレビ中継は客席にいる星野を映していた。それを見て私は漫画『あしたのジョー』のホセ・メンドーサ戦に敗れた後のカーロス・リベラを思い出してしまった。例えが過ぎるかもしれないが、それは彼を彼たらしめていた“何か”が永遠に損なわれてしまったように見えたからで、それで これが日本が払った代償なのか、と思った。

 昨日、イチローは5打席3安打1盗塁、3打席目のセンター前は彼のバットがテニスのラケットに見えるタイプのヒットで、1打席目のそれとは違ってまた美しかった。

 試合結果は14対2で7回コールド・ゲーム。日本圧勝。試合前あれほど苦手感たっぷりに見えていた韓国が試合後とても“格下”に見えた。そして、あっさりサンディエゴ行きが決まった。

               ☆ 

 野球の神様は時に私達にとても過酷な試練をお与えになる。それが北京だ。しかし、今後も宿敵韓国に対して昨日のような試合ができるなら、北京の悪夢にも意味があったということだ。北京組は村田の他にもダルビッシュ、田中マー君などなどがいる。

 私は5日のダルビッシュの快投と昨日の村田のホームランを日本で一番喜んだのは星野だと思う。

 日本は9日、韓国と中国による敗者復活2回戦の勝者と、1位決定戦を行う。

 見たいな生イチロー。金券ショップ行けばあるかしら・・・・チケット。

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WBC東京ラウンド 日本VS中国

 ワールド・ベースボール・クラシック東京ラウンド中国VS日本。ワールド・ベースボール・クラシックに関してはまず、前回の世界一からすでに3年の歳月が経ったことにまず驚く。前回の決勝、キューバ戦の時は休日だったにも関らず私は工期が差し迫った恐ろしく忙しい現場にいて、テレビ観戦のためゴースト・タウン化した池袋の一角で、家々から漏れ伝わる歓声に気もそぞろにしていた。私が仕事をしていると現場の隣のマンションの住人がベランダから戦況を報告してくれ、その下で私は当時のバイト君達とともに一々ガッツ・ポーズをしていたを思い出す。

 3年と一口に言っても、その間に我が周辺で起きた様々な出来事に思いをはせれば、これはちょっとした年月で、例えばあの時野球帽にランドセルの小学生だった息子はこの春から中学3年生で受験生ということになるし、夜毎、電話で試合の感想を言い合っていた母はもうこの世にいない。

 チームに関して3年前と一番違うのは言うのもはばかれる位当たり前のことだが監督が違う。前回は王さんで、今回は原くん。(と、今、このブログの野球コラム『外野自由席』をクリックすると、去年の原巨人セリーグ優勝の時から野球に関しては何も書いていない。なんて、ことだ。で、その前の記事が王さんの引退。)

 3年前、イチローがチーム・リーダーとして全開で機能できたのは、実は王さんのカリスマによるところが大きい。王さんの磁力がチーム内でのイチローを“特別な人”にしてしまわなかった。

 昨日の試合を見る限りではその指揮官の違いが何処に出ているのかはまだ分からない。ただ当然だが、名だたるメンバーと言えどもチームはまだ寄せ集めの印象が強く、今後、この短期決戦の中で原くんがこれをどうまとめていくかの見ものだと思う。

 昨日の結果は村田のホームランと相手ピッチャーのボークなどを絡めた得点で4対0で勝利。ラジオでは解説者が格下の中国に対して“5回コールド”をうたっていて、前半、得点につながらない場面ではいちいち苛立っていたが、そう予想通りいかないところが野球というもの。中国の投手はスピードはないものの緩急がありなかなか打ち辛そうだった。

 で、この初戦での収穫はなんといってもダルビッシュ。不安を感じさせないピッチング。圧巻の46球無失点である。ただ、滑り易い国際球の使用を意識してかストレート主体の投球。中国相手ならまだ良かったものの、日本投手陣の大方がそうなら対戦相手の格が上がってくるとかえってそこが狙い目ということになる可能性もある。

 で、不安材料は我等がイチローである。不調と言われていたが、昨日も5打席ノーヒット。そしてやっぱ、なんかちょっと浮いて無いか?チーム内で。週刊誌の記者みたいなことを言いたくはないが、この目で見てもなんかそんな気がしたぞ。

 今日6日は韓国対台湾。その勝者と7日対戦し、勝てばサンディエイゴの2次ラウンド進出が決まる。

まあ、次は当然韓国がくるだろうな。

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吟遊詩人の詩

 現在、朝5時半。で、↓これ今日のテーマソング。(ということにした。)。昔、小林よしのりの漫画『東大一直線』に描かれていた甲斐くんはこんな感じだった。この頃はシンプルですぐ口ずさめる良い歌が多かったなあ。

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初めてのニョッキ

Photo  最近流行の血液型別説明書シリーズの『O型ー自分の説明書』を見て、一番笑ったのは“腹が減ると無口になる”ってところ。我が身を省みて笑った、笑った。妻や息子や娘に『ねぇ、お父さん、怒ってるの?』と、よく聞かれるが、いいえ、お父さんは怒ってるんじゃないんです、腹が減っているんです。

 最近、この事実に薄々気が付いてきたのが妻よりも娘。で、色々と作ってくれるようになった。嬉しい。「やっぱ、女性は料理が上手な方が素敵だよ・・・」とかなんとか、一緒に見た映画『かもめ食堂』の小林聡美を例にとりながらウンチクを垂れると、娘のモチベーションも俄然高まってきて、益々料理の腕を振るってくれる。(と、この辺のシンプルさが彼女も父親譲りの純正の0型)。

 しかし、この“料理”については最近つとに女性とより男(やろー)同士の会話の中での方が盛り上がることが多い。私が送迎している帰りの車の中は毎日、女の話やシモネタなんかじゃなくて、ずっと料理の話。

 「ロール・キャベツはキャベツに焼き目をあらかじめつけておくと美味いらしい。」「パンを焼きたいがオーブンがなくって・・それで蒸しパンにした。」「もっと広いキッチンが欲しい。」エトセトラエトセトラ。

 これは元々は最近美味いものを食べていない→美味いものが食べたい→でも美味いものは高い→こうなったら美味いものを自分で作るしかない!と、ここ数日そういう展開で話が進んできた結果。けしかけたのは私だが、それで自分で弁当を作ってくるようになった者もいてそれはそれで良いことだと思う。

 昨日、お茶をやっている娘に中学の入学祝いにちょっと高級の抹茶茶碗を買ってやろうか?と言ったら断られた。それで今日、“ちょっと良さげなオーブンは?”と聞くと大喜びしていた。よおし、OK!! それで美味しいものをじゃんじゃん作ってくれたら私も嬉しい。

 さて、今日、帰りの車の運転中、私が押し黙っていると最後の一人が背後で「腹、減りましたねぇ・・・」と言った。

 ・・・・・こいつ、俺のこと分かってるなあ・・・・。

 

 PS 写真は昨夜、娘が作ってくれた“ニョッキ”。なんでもイタリア料理だとか。そんな洒落たもん、こちとらこの年まで食べたこと無くて、で、初めて食べた。美味かった。今、イタリアの作家エルサ・モランテの『アルトゥーロの島』を読み始めたばかりなので、なんかタイムリーな気分。

 この小説に出てくるかな、ニョッキ。

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