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WBC東京ラウンド決勝 日本VS韓国

 再び対戦相手は韓国。で、結果から先に言うと1-0で韓国の勝利。日本はこの東京ラウンドを2位通過で2次ラウンド、サンディエゴ行きということになった。負けたことに関しては正直悔しいが、しかし、ベースボールを見る快楽の指数は土曜のそれより断然昨夜の方が高かったと思う。

 何よりもまず先発の日本岩隈、韓国ボン・ジョングンの両投手の出だし。岩隈は初回からシュートの切れが良く、韓国打線のバットをへし折るへし折る(笑)。ボン・ジョングンもしっかりと日本打線を押さえ、今日は1点を争う投手戦になると、試合前予想した通りの展開となった。

 ゲームが動いたのは4回表。四球、ヒットで1・2塁とされた後、打者キム・デギュン。土曜日松坂から特大ホームランを打ち、日本中に顔を売った例の4番である。その彼の強振したスイングが3塁線を破る2ベースヒットとなり、ここで日本は韓国に先制点を許すことに。そして結局これが昨夜の決勝打となった。

 しかし、このプレイの最中、日本が良かったのは続くランナーをサードできっちり刺した事。そしてその後、打ったキム・デギュンも城島が牽制で仕留め、ゲームの流れを完全には韓国に持っていかせなかった。

 実力は拮抗している。全くの五分と五分。土曜日の試合のようなこともあるが、何かの要因であれが逆になることだってあるということが昨日の試合を見て良く分かった。

 しかし、限りなく引き分けに近い敗戦などとテレビの解説も言っていたが、昨夜の試合を分析するに敗因はちゃんとある。それは四球の数。日本投手人は四球が多い。昨夜は日本の黄金の投手陣のデパートのような継投策だったが、その多くが四球を許している。皆、一様に変化球のコントロールに難があり、厳しい配球に務めようとするとどうしてもボールで逃げるか、逆にボールで打たせようとすることになる。そして、そこを見極められると自然四球になる、と、そんな印象。

 これがいつも言われる米国球の使用に起因することならいきなりの修整はもう無理だ。中国戦におけるダルビッシュの快投に際し私がかけた冷や水が、こんな風に目に見える形になったということか。

 野球の失点の70パーセントは四球がらみというデータがあるらしい。昨夜、ほぼ満点に近い投球だった岩隈が許した唯一の失点も四球からだし、その後、幾度か迎えたピンチもまたしかりである。それに比べ韓国側の投手は素晴らしく、少なくとも制球に苦しんでいるような投手は一人もいなかった。

 日本は守備が良い。昨夜はそれが救いだった。幾度かあったピンチをその守備力で最小限にとどめ、また断ち切った。逆に言えば韓国は走塁に難有りで、そこが彼らの弱点と見た。

 打線は土曜日の大爆発の反動が出た感じで、少し力みが感じられた。サッカーで言う決定力ということで言えば、同点、逆転のチャンスが何度かあったが決定力に欠け、野球の場合それはチーム・バッティングということだが皆少し“狙い”過ぎた。

 日本中がイチローの好・不調に注目するその影で、その他の選手のそれも見えてきた。私が見る限り好調なのは中島、青木、城島などで不調なのは小笠原、岩村。イチローに関しては・・・・・・・・インタヴューで「察しろ。」と言っていたらしいから、察するのみにして書くのは止める。

2次リーグ、どういった局面になるにしても韓国とはまた戦うことになるだろう。実力は全くの五分五分。先は長い。最終的にどちらが勝者となるかは、その時、またじっくり見させてもらおう。

昨夜は良いゲームだった。

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