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午前十時の映画祭~何度見てもすごい50本~『スタンド・バイ・ミー』

Standbyme

 東宝良くやった!こういう企画を待ってたぞ。“午前十時の映画祭~何度見てもすごい50本”

 近頃ではもう名画座のようなものがなくなって、古い映画を見るとなるともっぱらレンタルのDVDというのが当たり前の世の中になってしまったが、誰にでも“あー、これは映画館で見たかった・・・”とか、“この映画、もう一度スクリーンで見て見たい・・”といった想いはきっとあるはず。つまり、現在、新作が封切られた時、DVDになるのを待とうと思うのと言わば逆パターン。

 私が東京に出てきた頃は三鷹に住んでいたので、駅前に懐かしの「三鷹オスカー」があった。“フランソワ・トリュフォー特集”とか“アメリカン・ニューシネマ特集”とか銘打たれていて、大体3本立てで毎日スライド上映だった。今でも思い出すのが“サム・シェパード特集・『女優フランシス』、『天国の日々』、『フール・フォア・ラブ』”の3本立てと、“ミッキー・ローク特集・『ダイナー』、『白いドレスの女』、『ランブル・フィッシュ』の3本立てである。そうだな、あの頃は、ろくに大学にも行かず、バイトもせず、毎日毎日、映画館にばかりいたなあ。。。。。

 この“午前十時の~”はラインナップが良い。また、全てが最新のニュープリントというのも。コアな映画ファンにとっては当たり前のものばかりと言った不満もあるのかもしれないが、適度に大衆向けで、それでいてツボを押さえたものであるように私は思う。

                 ☆   

 で、早速、今日見てきたのは『スタンド・バイ・ミー』。今は亡きリヴァー・フェニックスの演技が光る名作である。どうしてもスクリーンで見たい映画というと戦争映画とかスペクタクルもの、SFとか、とにかく大画面で音響的に迫力のあるものと発想しがちだが、風景が美しいものというのもまた大きな要素である。ロングショットで撮影したオレゴンの美しい風景の中を例の悪ガキどもが横切っていく絵は、知ってはいてもやはり素晴らしかったし、また線路の枕木だけの鉄橋を蒸気機関車に追われて皆で走って逃げるシーンも、やはりこれは大画面で見るべきものだったのだなあ、と、当たり前のことなのに妙に感慨深かった。

 何年かぶりに見た『スタンド・バイ・ミー』、今見ると、煙草を吸ったり、銃をぶっ放したりで、4人ともそれぞれに悪ガキなのだが、皆、親想いなに気づく。相手をけなす時、必ず母親をネタにするというのが最大の侮辱であって、それを言われると皆、カンカンになるし、父親を気違い呼ばわれされると、『父ちゃんはノルマンディで戦った英雄なんだぞ・・・!』と涙を流して怒ったりしていて、それが何故かとても可愛い。

                 ☆

 このラインアップを見て、今後、私が見たいと思うものをざっとあげると、『太陽がいっぱい』、『眺めのいい部屋』、『ゴッド・ファーザー』、『アラビアのロレンス』、『大脱走』、『ニューシネマ・パラダイス』、『明日に向かって撃て!』などなどであるが、実を言うと全部見たい。この企画は今年の2月6日から始まっていて人づてに聞いて最近知ったのだが、途中から知って良かった。最初からだと私の性格上、どうしても全部見なくては気が済まなくなってしまっただろうから。

 “午前10時の~”と言いつつも館によって時間帯や上映回数に違いがあるようで、私が行ったTOHOシネマ府中だと夕方の6時からの上映もある。また料金が一般1000円、学生500円というのも嬉しい。マイレージもちゃんと付く。

 では最期に選定委員の一人、小泉今日子のコメント。

「午前十時は心置きなく大人が楽しめる時間かもしれません。子供と夫を送り出した主婦のみなさんや、定年後時間を持て余している方々や年齢のせいか、最近早起き体質になってしまった私などが暇をつぶすのにちょうどいい時間帯だと思います。」

 年齢のせいか、最近早起き体質・・・キョンキョンあんたもかい。そう言えば同い年だし。そうか、大人ってことなのか。府中だからこれで映画を見て、その後、馬券を買いに行くってのが休日の王道になってしまいそうだが・・・確かに大人だな、これって(笑)。

 来週はジェームス・ディーンの『エデンの東』か。・・・・・見てしまうのかな、やはり(^-^;。

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コメント

“映画”って現実世界に生きる人々の人生を補完する尊い何かがありますよね。(何言ってんだかわかんないけど 笑)。彩(いろどり)とでも申しましょうか。
「太陽が~」のアラン・ドロンは素敵ですが、絶対に友達になりたくない人ナンバー1.だけど惹かれますし、「ゴッド~」のコルレオーネ一家には死んでもなりたくないですけど、なぜか惹かれるんですよねー

投稿: jazz坊主 | 2010年4月 7日 (水) 00時26分

 実人生を補完するするというより、その普段気づかないエッセンスのようなものを形にして見せられている気がします。

 僕が一番そう感じたのはフェリーにの『道』。それと上の『スタンド・バイ・ミー』も、見たらそうだった。

 ところで映画館で『ゴッドファーザー』を1000円で見れるって凄くないか。で、『ダーリンは外国人』が1800円する。値段がものの価値を反映していない端的な例だな、これは。

 

投稿: ナヴィ村 | 2010年4月 7日 (水) 05時49分

俺は、もしタリア・シャイアと井上真央から同時に「私と彼女のどちらを選ぶの!」って迫られたら、迷わず1800円の井上...
えっ?そういう問題じゃない?
大変失礼致しました(笑)

投稿: jazz坊主 | 2010年4月10日 (土) 01時29分

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