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映画『フォロー・ミー』~幻の名作初DVD化。

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アーティスト:ジョン・バリー
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 去年から東宝でやっている「午前十時の映画祭 何度見ても凄い50本」は大ヒットであるらしい。一年間「こういうの、ずっとやってて欲しいよなあ。」と、周囲の映画ファンと語り合うことしきりであったが、このほど好評につきシリーズ2が決定したとのこと。嬉しい。

 そして、そのラインナップがまた凄くて、しかも上映する館を拡大したうえでシリーズ1も引き続き見れるということなので、名画座のようなものが無くなってしまった昨今、こうした動きがもっと活性化してくれれば、新作に少々食傷気味の私のような昔ながらの映画ファンももっと足しげく映画館に通うようになるというものだ。

 第1シリーズは称して赤の50本。そして第2シリーズは青の50本。

 ちなみに私の住んでいるところは中央線豊田駅まで徒歩15分、京王線平山城址公園駅まで徒歩10分なので、これから赤の50本を見たければ中央線で立川シネマシティへ、青の50本を見たければ京王線で府中のTOHOシネマへということになり、どちらも映画の後、馬券が買いに行けるのでこれもまた嬉しい。

 さて、この映画祭に足を運ぶようになって一つ知ったことは、私達が名作と認識している作品の幾つかは権利が複雑になっていて映画館で上映するのが現在では非常に難しいものがあるということと、名作の名高い作品の中にはビデオ化、DVD化が未だされていないものが意外に多いということだ。

 例えば去年見た『バベットの晩餐会』は2クール目の今年は上映ができなくなったとのことで違う映画に差し替えられてしまった。また『2001年宇宙の旅』も同様。特に『バベッドの晩餐会』はDVD化もされていなくて(現在、廃盤)、そう考えると去年見ておいて本当に良かったと思う。

 そしてこのソフト化されていない映画の中で、テレビでもあまり放送されず、映画館でもあまりかからなかったゆえに文字通り“幻”の映画という呼び声が名高いものに『フォロー・ミー』がある。

 この映画については私が好きでいつも読んでいるブログで非常に愛情深い文章で紹介されていて、いつか見て見たいと思っていたもの。そして、その中でもDVD化されていないことが悔やまれていた。

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 しかし、である。上の映画祭での大ヒットを受けてこの程、ついにDVD化が実現したらしく、そうなるといずれレンタル屋で借りて見れるようになるのは必至だが、この“幻”感の残り香を体験したくて、本日、またもや府中TOHOに行ってきた。

 ストーリーについては上のリンクを辿って読んでいただく事にして、私の感想であるが、映画は映画館で見るべき的な立場で“午前十時の・・”の企画をさんざん持ち上げておいて言うのは恐縮だが、これはテレビで見たかった(笑)。しかも「水曜ロードショー」とか「日曜洋画劇場」等(なつかしい)で吹き替えで見れればなお最高。多分これは誰にとっても永遠に忘れられない愛すべき小品という感じなのだと思う。

 そして、もう少し掘り下げて言うと、この映画を偏愛する人達がこの映画の何処を愛しているのか言うと、それはひとえにこのミア・ファーローを愛しているんじゃないだろうか?(笑)。そのくらいここでの彼女は素敵であった。それはちょっと、例えようも無い程。

 ミアって1968年にビートルズ達とあのマハリシ・ヨギの講義を受けるためにインドに行ったりしてる。つまり、当時のカウンター・カルチャー、ヒッピー・カルチャーのど真ん中を生きた人で、その一方でウディ・アレンの奥さんになったりとか、フリーキーありながらとてもインテリジェンスに溢れた印象の人である。この『フォロー・ミー』でもお堅い公認会計士と結婚したヒッピーの女の子を演じているが、上流階級の人々に眉をひそめられる立場でありながら独自の清潔感があるのは彼女ならでは。もの凄い美人というわけでもスタイルが特別良いというわけでもないのに、とても雰囲気があって、こんな人が1人ぼっちでいたら、男なら声をかけずにおれないということで、この映画はそれがそのままストーリーの核になっていると言って良い。

 この映画には愛について、恋愛と結婚についての金言とでも言うべき名セリフが満載である。特に恋愛期間中とその後の結婚生活は違うと言う夫に対して、結婚後も恋愛をずっと続けていくべきで、共に新しいことを体験し関係を作り上げていくべきだと主張する彼女。これって意外と一般的な男女の結婚感の違いでもあって、私はどうだろうか?身につまされた。

 そして、この映画のもう一つの見所は70年代のロンドンの街。浮気を疑われる彼女は実はただ毎日街を彷徨っているだけなのだが、これだけキレイに当時のロンドンを捉えた映像はちょっと貴重なのではないだろうか。池波正太郎のエッセイにもあったが、風景を見るというだけでも映画とは見る価値のあるものなのである。

 と、ここまで書いてふとYouTubeを見たら、なんとDVD化されるにあたって、記念映像なるものがアップされていた。それが↓。

  最後に愛を失いかけた二人が探偵に薦められてとった行動だが、これは確かに効果ありそうで、しかも楽しそう。ま、どうしたのかというのは・・・・見て下さい。

 最後にこの映画の題名だが、アメリカ公開時は『パブリック・アイズ』と変っていたそうで、今日映画館で見たのもそうなっていた。

 私はやはり『フォロー・ミー』の方が良いと思うけどナ。

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