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岡本太郎の『明日の神話』

Photo 一昨日の土曜日、私は東京国立近代美術館に「生誕100年岡本太郎展」を見に行った。そして、その足で渋谷に行き、『明日の神話』の実物も見た。

 彼は戦後日本に現れた一種のシャーマンで、そういう意味では『太陽の塔』も『明日の神話』も十分に呪術的だ。

 この日も都内では大きな揺れを感じ、私はしばし地下鉄に閉じ込められたりしたが、身の安全を確信した後、すぐさま原発の事を思うのは今や誰の心の内でも常態化したことで、そうした状況下でこの絵を見ることは皮肉じゃなく、大きな感動があった。

 『太陽の塔』が現在、大阪の万博公園に昭和の巨大な考古遺物のように聳えているのは味わい深い光景だが、この渋谷駅構内の押し黙った雑踏を見下ろすように展示された『明日の神話』のロケーションも絶妙である。私には核や放射能の恐怖に対し、思い切り上から目線でふてぶてしくも馬鹿笑いする太郎の声が聞こえる思いがした。

 「何が人類の進歩と調和ですか。進歩とか調和とかの中で、機械に使われ、人はかえって日々虚しくなっていますよ。」(大阪万博での「太陽の塔」制作に際してのインタヴューで)

 彼は“Non”の芸術家。

 何故、僕たちは太郎のようにもっと強く“Non”と言えないのだろうか?

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3・11 -原発」カテゴリの記事

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