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冬の鱒釣り

Photo_3昨日、 朝起きて窓の外を見ると晴れていた。アスファルトは濡れていて、雨上がり特有の匂いがしていて気持ちが良かった。

この一週間はずっとネットの天気予報を気にしていた。週間予報では雨で寒いとされていたのが段々と、曇りのち雨→曇り、となり、最後は曇りのち晴れとなった。そして朝一でPCを見ると時系列予報では午前曇り→午後晴れ、となっているのにもう既に晴れている。そして、気温も20℃近くになるとのこと。いつものこととは言え、我ながらなんという晴れ男ぶり。笑うのを通り越して少し呆れてしまった。

昨日は去年に引き続きの鱒釣りだった。と言っても本格的なものじゃなくて、放流している施設でのこと。竿を借りてバーべキュウしながら遊ぼうという企画。去年やったら大好評でそれで昨日がその第2回目だった。

 外に出ると西の彼方にきれいな富士山が見えた。以前、ラジオの番組で武田百合子の『富士日記』を紹介していて、それに合う曲としてバーズの『イージーライダーのバラッド』が流されて以来、きれいな富士山を見ると頭の中で自然と例の前奏が鳴り始めてしまう。会社から借りたライトエースにはCDを聞くカーステレオが装備されていなかったが、それで良かった。現地に行く途中はずうとロジャー・マッギンの歌声。富士山を見ながら、缶コーヒーを飲みながら、新聞の競馬欄を覗き見しながら、頭の中でロジャー・マッギン。

 http://youtu.be/DNjzzDNIJWw                 

Photo_4  私が参加者に課したルールは去年と同じ。食べ物をなんでも良いから一品持ってきて!というもの。それで集まったのはインド人から教わったというタンドリーチキン、生地から作ったという手作りのピザ、ナスの肉詰め、中華料理屋のご子息直々のチャーシュー等等&ビール&フリー。私は去年のような手をかけて仕込む時間がなくて、それで業務スーパーに行って買ってきた鳥の腿肉をナイフでぶつ切りにして、それをダッヂオーブンを使ってコーラ+醤油で煮る、というのをやった。

放流された鱒は朝の内は空腹なのか当たりが良いが、釣りそこねた回数が増えるごとに、釣れなくなってくる。餌はミミズ、ブドウ虫、イクラと3種類使ったが、時々、餌を変えるとまた釣れる。満腹になってそれで喰わなくなるというより、『違うのをよこせ。』ということなのだった。贅沢な鱒だ。

と、ここで昨日、現場で話題になった“ブドウ虫”のこと。一体、何の幼虫なのだろう?とのことだったが、調べると渓流釣りの釣り餌として売られているのは実は本物のブドウ虫ではなくて”ハチミツガ(ワックスワーム、ハニーワーム)”の幼虫だとのこと。じゃ、本物の正体は?と余計気になってしまうが、それはブドウやエビヅルの枝の中を食い荒らすブドウスカシバというガの幼虫ということで、いずれにしても蛾の幼虫らしい。なあんだ、お前等、そうだったのか。

去年のエントリーを見ると、去年は10人で釣って48匹だった。

http://penguin-pete.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-1920.html

今年は8人。ちゃんと数えなかったが、今年は何匹釣ったろうか。この鱒釣り場は釣ると管理人さんがその場ですぐわたぬき、串打ちをしてくれ、塩をふってくれるので、昨日も豪勢な料理に交えて香草焼きにして食べた。美味かった。

Photo_5

 私は夏に四年間続いた仕事が終わり、直後に体の異変が発覚し、しばらく休んでの後の復帰後はずっと室内の整理作業に従事しているが、昨日のメンバーのほとんどは引き続き現場に立ち続けている面々。ただでさえ男女共に“野生の智恵”が備わっている人達で、比べて、自分は今、その部分がすっかり退化しているような気がした。早く、現場に戻らなければ、と思う。

 今はもう日が短くて、去年は5時ぎりぎりまで遊んでいたが、今はもう真っ暗になってしまうので、3時に片付け始め4時ごろ切り上げた。毎度のことだが、楽しい時はあっという間に過ぎる。

 帰りがけ釣った魚を分けようとなったら、意外と皆いらないということで、それで私が貰うことになった。全部で25匹。どうしたらいいんだよ(笑)。

来年はこのメンバーで泊りがけの本格的な「旅釣り」ができたら、などと話した。とっぷりと暮れていく冬の夕暮れを見ながら、2度に分けて、皆を高尾駅まで送っていった。

 暖かな冬の、良い一日だった。

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