絶景ー2011.12.25 to ブエナビスタ
雪を降らせた黒雲を残し
西の空が紅(くれない)色に染まる夕暮れ時
芝コースを引かれる君は
とても静かな足取りだった
君の走りに想いを重ねたのは人間の勝手だが
いつしかぼくには
君が
ある使命を帯びて天から使わされた
妖精か何かに見えていた
勝った馬も
負けた馬も
本当は
人の想いなど乗せて走ってはいないのに
自らの思い込みの終わるところを見て
ぼくらはまた
置き去られた寂しさを知る
一頭の馬が通り過ぎる
黒雲と紅の空と緑の芝コース
2011年12月25日 中山競馬場
その 忘れえぬ
絶景(BuenaVista)
昨日の競馬、有馬記念のあとブエナビスタ(絶景)の引退式があった。レース直後には雪まで降って凄く寒かったが、スタンドから人は去らなかった。私は最前列にいて、文字通り目の前をブエナが通り過ぎて行くのを、見た。
一つの時代の終わり。ありがとう、ブエナビスタ。
| 固定リンク
「詩集「The letter」 (107)」カテゴリの記事
- My Humberger Stomp(2024.04.13)
コメント