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森と図書館

     

     一枚の木の葉に秘められた真理を
     読み解く森の人
     その木からできた紙に書かれた知識を
     持て余す街の人

     図書館の本を全部読んだ人と
     森の賢者の
     どちらの人生が立派なのか
     僕には分からない
     「木」という文字でしか木を知らぬことで起こる悲劇と
     「木」を自然科学的に理解することを知らずに
      起こる悲劇の
    
     どちらの悲惨が大きいのか
     計れないのと同じように

     アルファベットも
     『マルテの手記』も
     1+1も
     E=mc²も
     ぼくらが初めて目にした時
     それらは木に記されていた
     本という木に

     <図書館が好きな人のからだには、太古の昔、
     森で暮らしていた頃のDNAが色濃く残っている、と
     以前、ラジオで聞いたことがある。確かに森と図書館は
     似ていると思う。>

     森が死ぬと
     地球という街角から図書館が一つ消える
     だが
     白紙の頁に秘められた真理を
     君が読み解く時

     森は甦る

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