« 一つ to T.O | トップページ | 誕生日(Candle&Lighthouse) »

     しがみつく手を幹から放し
     蝉は地に昇天した

     最後に目に映じたのは
     揺れる緑の葉と枝と
     その間を流れる
     雲

     青空ー

     時々 虫取り網を持った
     子供らに
     風のように追われもしたが
     大概、お前はじっとして
     宇宙語みたいな
     梵音を
     ずっと夏中
     唱えていたっけ

     真言を生きる
     蝉の一日は十年 ゆえに
     蝉の寿命は七十年
     労働に明け暮れる
     ぼくの十年は一日 ゆえに
     ぼくの寿命は七日 あと三日

     昼休み 神社の境内に寝転ぶ
     ぼくの目に映じるのは
     揺れる緑の葉と枝と
     その間を流れる
     雲

     青空ー

     ミーン。

|

« 一つ to T.O | トップページ | 誕生日(Candle&Lighthouse) »

詩集「The letter」 (75)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 一つ to T.O | トップページ | 誕生日(Candle&Lighthouse) »