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第十八代中村勘三郎氏死去

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 今朝、車のラジオを点けた途端、アナウンサーが「・・・・中村・・・・さんがお亡くなりになりました・・・。」と、言ったが良く聞こえなかった。嫌やーーーな予感がして第二報を待っていたが、なかなかそのニュースにならずイライラした。そして第一報からかなりして「中村勘三郎さんがお亡くなりになりました。57才でした。」と今度はハッキリと耳にした。一度、車を停めた。呆然としてしまった。

 勘三郎が舞台に現れた時のあの瞬間をどう言葉にすれば良いのだろうか?肯定的で真っ直ぐな強いエネルギー、オーラ。いつも幕見の私の元にまで、それは強いスマッシュのように届いた。そして豆粒のような勘三郎でも、見れればその夜は良く眠れるような気がした。

 初めて見たのは春興鏡獅子。それから何度勘三郎を見ただろう?六歌仙姿彩のお梶、野田版鼠小僧、駕籠釣瓶花街酔醒の次郎左衛門・・・。

 最後は歌舞伎座さよなら公演最後の「助六」での通人・里暁。「この歌舞伎座はこれで終わりだけど、新しい歌舞伎座でまた一緒に夢を見よう!」最後に勘三郎はそう言った。

 新しい歌舞伎座が出来てもそこに勘三郎がいないということがまだ受け入れられない。もう少しじゃないか・・・。

短かくとも同じ空間に共にいれた時間を持てたことを今は喜びとするしかない。

素晴らしい舞台の数々、忘れません。ありがとうございました。ご冥福をお祈り致します。

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