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Beatitude

Photo 今、都内の書店に行くとビートジェネレーション関連のコーナーが設けられているところが結構あって「はて?」と思っていたが、これは映画「オン・ザ・ ロード」の公開にあわせてのものらしい。なんだ、そういうことか。

 http://www.kawade.co.jp/ontheroad/

 小説「オン・ザ・ ロード」やその作家ジャック・ケルアックについてはこのブログで何度か書いた。

 http://penguin-pete.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_a1b0.html

 http://penguin-pete.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_e3b1.html

 http://penguin-pete.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_a488.html

  今、彼らの作品を読むことの意義についても「Naked song Vol.1」というイヴェントのパンフレットに寄せた文章で少し触れたことがあって、それを一部引用すると、

“・・・・最後にビート達の作品を読むことや彼らのメッセージに、今、触れ、共鳴することの意義についての私の考え。彼らの特徴は大きく「旅」と「詩を書き読む」ことの二つにあると思うのだが、あらゆる場所にヴィデオ・カメラが持ち込まれ踏破され、この地球上から「旅」は消滅してしまった。
残るは「詩」を書き、「読む」ことなのだけれど、これはデジタルなコミュニケーションツールの進化に伴い、かえって人間同士が疎遠になっていく状況に対し十分に有効なのではないだろうか。そう、人は今、人と相対するのがとても面倒臭いのだ。恐れてると言ってもいい。あらゆる機器が人と人が生身で接しなくていいような空間を現出させる方向で出来ていて、ケイタイやメールの普及はかえって私達から時間や場所を共有する意志と機会を奪ってしまった。
大事なのは「声」を「発する」ということ。ハワイの秘法「ホ・オポノポノ」によると、声に発せられた言葉にはその意味以上にそれぞれ「波動」があって、特に良い言葉には個人の精神のみならず社会そのものを癒し、回復させる力があるのだと言う。
声に発せられる良い言葉の最たるものは「うた」だと私は思う。かつてビート達が持っていたコミュニケーションへの狂暴なほどの熱情は、全て「ことば」へのこだわりから始まったもなのだ。”

 なんて書いている。

                   ☆

 ケルアックは晩年、ヒッピー世代の兄貴分としてベトナム反戦運動の真っ只中に立つ盟友アレン・ギンズバーグを「俺が起こしたムーブメントを左翼運動に結びつけた張本人」と言って糾弾したと言うが、彼の著作に触れる時、私が最近思うのはその事だ。彼の言うところの「至福(beatitude)」(beat=打ちのめされた、ペシャンコにされた、負け犬、と同時にビート・ジェネレーションの語源になったとする言葉)、とは一体何を意味していたのだろう。

 「オン・ザ・ ロード」の映画化の話を聞いて私が良いと思ったのは監督がウォルター・サレスだという事。

 http://www.cinematoday.jp/page/N0049114

彼はドキュメンタリー畑出身の人で、小説とルポタージュの境が曖昧なこの作品を撮るのに合っているような気がする。

 で、最後に最近とてもホットな場所で彼らの名前を聞いたのでそれを引用して終わる。

 「ヤクザに友達居ない人はヤクザを恐れ、在日外国人に友達居ない人は在日を差別し、ゲイに友達居ない人はゲイを蔑視し、障がい者に友達居ない人は障がい者を区別する。 僕がジャック・ケルアックやアレン・ギンズバーグから学んだのは、社会のあらゆる階層の人々に向ける平等な目線だ。」by 三宅洋平

 PS 本日午後よりしばらく東京を離れます。

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コメント

生きるとは何なのでしょう。たまに会う旧友たちから、あいつ最近自殺したのだと。僕は一瞬たじろぐけど、しょうがないとも感じるのであります。僕は何故生きてるのだろう。今年も冷房を点けずに夏を過ごした。新聞もテレビも僕の部屋にはなく、いつも車の運転免許を取り直ししようと思いましたが、なんとなく億劫で、今年の夏も歩いてます。会社の上司は、お前は無人島でも暮らせるとおっしゃいましたが、面白いけど、自信はない。出会い系サイトもfacebookもどちらも体験したのですが、サイトって忙しい割に、なんかやっぱり何故か、僕には世の中が騒ぐほどのものでもない気がするのです。

投稿: ジャミン | 2013年9月 1日 (日) 11時52分

 ジャミンさん、コメントありがとう。僕は一度東京に帰ってきたところ。明日また草津に出かけます。草津は標高1000m程なので涼しいですが、天気が変わりやすくて峠の道は雨が振ったときなどは少し怖いです。

 調査のことは新聞発表にあったこと以外は言えませんが、まだまだこれからです。もう少しがんばってきます。
 
 http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20130821161335670

投稿: ナヴィ村 | 2013年9月 1日 (日) 19時37分

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