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久保の桜

 先週から旅に出ていた。行き先は兄と弟が住む山形県長井市。普段は車で行くところを今回は電車で行ったのでいつもよりやや「旅」という単語がふさわしい気がする。

 時間がもったいないから新幹線で来れば・・・と弟に言われたが、日々のあくせくした感じから多少なりとも開放されたいという気持ちからのことなので、あえて各駅停車でのんびり行った。東北線から東北本線。そしてフラワー長井線。途中、土地土地の学生や農家のおばちゃん等が乗り込んできて方言でお喋りするのを聞いていたりするのがとても良かった。

 東京では桜は葉桜になりかけてそろそろ終わりという時期に出発したが、電車で北上するに従って桜が若くなっていくのが分かった。郡山辺りがその時は一番見時だったか。福島は咲いたばかりと言う感じで山形はまだ咲いていなかった。

 長井では毎日、弟が働く農場の仕事を手伝ったり、兄の経営する店で宴会のセッティングや居酒屋の仕事をさせてもらった。観光という行為にあまり興味のない自分はいつも出掛けるとなるとこういう形になる。土地土地の見知らぬ人たちと僅かな時間でも一緒に働いて、平素の様子を垣間見れたりする方が嬉しい。学生の頃、長野県の南佐久郡川上村で援農していた時もそう。去年、群馬の草津で仕事していた時もそう。今回は兄弟それぞれの仕事の助っ人とは言え、その時の事を思い出さずにいられなかった。

 先週の半ばに長井に着いて、それから結構、真剣に働いていた。(両腕・脚、共に筋肉痛)。で、昨日初めて時間ができたので自転車を借りて市内を見て回ったが、やはり桜はまだ咲いていない。一緒に働いていた人たちの話だと20日過ぎでは・・・との事だったが、皆、待ち遠しそうで、冬の間、雪に閉ざされるこの土地の人たちが桜が咲くのを待つ気持ちは東京の自分とは相当に違うものがあるだろう、と思った。

 Photo

 避難者支援住宅から出て弟家族が移り住んだ場所は「伊佐沢」という地区で、聞いたところによると同じ長井市の中でも少し他とは違った文化圏に属する場所のようだ。そして、この伊佐沢には国の指定史跡になっている樹齢千二百年と言われる「久保の桜」がある。

 http://www.watarigraphic.com/sakura/kubo.php

丁度、昨日の夕方、弟の家の居間でテレビのニュースを見ていたら、地方自治60周年記念の切手のデザインにこの桜が選ばれたというのをやっていた。実は去年くらいから老木すぎて花があまり咲かないらしいが。今年はどうだろうか。

 今日、東京に帰ってきたが、弟夫婦はもっと見せたい場所や食べさせたいもの、また会わせたい人がいるようだったが何か特別な事がなくてもぼくは十分に堪能した気持ち。家で毎度出してくれるご飯と兄の店でのまかないのご飯等、どれもがいちいち美味しくて別に評判のお店になど行かなくても良かった。玄関先に生みたての卵が届けられたりする風景、伊佐沢の果樹畑の中の夕暮れの匂い等、懐かしくて涙腺が緩んだ。唯一、心残りなのは温泉に入らなかったことくらいか。まあ、次回の楽しみと言う事にしておく。

 どれもこれもが良い時間、良い経験だった。みなさん、ありがとうございました。

↑はネットで拾った久保の桜の写真。来年はもし許されれば時期を合わせて行って是非見てみたい。

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