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サトロさんが来た

Cai_0362_2  夏休みを利用して山谷夏祭りに出演するために上京していた宮城県亘理町在住のシンガーソングライター苫米地サトロが先日、我が家に来た。もてなしらしいことは何もできなかったのに、みやげまで貰ってかえって恐縮だった。

 山谷夏祭りがあった先週末というと例の台風の影響で東京も豪雨だったが、「やったの?」と聞くと「やった、やった。」と笑っていた。ギターケースに傘が括りつけてあって、東京に着いてからどんな時間を過ごしていたかを物語っていた。

短い時間に随分色んな話をしたが、途中、“近所迷惑にならないように”と、少し音を抑え気味にして三曲歌ってくれた。自身のオリジナルで故下村誠に捧げられた「ひとつぶ」、友部正人の「遠来」、そして豊田勇造の「花の都ペシャワール」。誰であれこんな風に直接歌って貰うのは何年ぶりだったろうか。MCの長いミニコンサート風になって家族も皆喜んでいた。

 頂いたみやげは「わたしの木、こころの木」(いせひでこ著 「平凡社」)という絵本。

 http://www.heibonsha.co.jp/book/b181764.html

 3・11の津波で亘理町吉田浜に打ち上げられた流木から始まる12の「木」のお話。この本が出版される直前のいせひでこさんの講演(ゲストにサトロさん)をぼくは3月に日比谷図書館で聞いていて、いせさんとサトロさんの縁の賜物であるこの本をいつか手に取って見たいと思っていた。嬉しい。

 久しぶりに会ったサトロさんは随分と精悍になった印象で、聞くと“夜、穀物類を喰わない”と、自分と同じ事をしていた。もてなすつもりが、夏バテのところに「気」を貰って、結局、家族皆で励まされた感じ。サトロさんの歌を聞いて気持ちが軽くなったと思っていたところ、東京は少し気温が下がってあれからなんだか朝夕急に涼しい。サトロさん、ありがとう。また来て下さい。今度はぼくが亘理に行きたいな。吉田浜の流木が見たい。

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