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盆が終わった。

Photo_3 敬愛する詩人の故諏訪優さんの晩年の詩集に「太宰治の墓 その他」という詩集がある。太宰治他、永井荷風、芥川龍之介、河井継之助、ジャック・ケルアック、エズラ・パウンド等々、古今東西の詩人や作家、また歴史上の人物の墓前に立った(また立ったつもりになった)感慨を綴った詩集。

 諏訪さんとの事で今思い出しても顔から火が出るほど恥ずかしい思い出は、22、3の頃、知り合えた事で舞い上がって、書きなぐったようにして一晩で書いた詩のようなものを師のお宅に送りつけたこと。後日、会った時、傍若無人にも「読んでくれました?」と聞くと、その名の通り優しい諏訪さんは苦笑して「ああ、素直で良いよ。」と、言ってくれた。が、多分、そう言うしかなかったのだろう。今、考えてもあれは酷い書き物だった。  

 お盆ということで今年は例年に増して集中して墓参りをした。実家の墓は勿論、義父母の墓、友人の墓等々。そして、墓参りの度に不遜にも思うことは、自分は墓場が好き、ということ。これは諏訪さんの上の詩集が多分に影響している。「詩」と「死」は繋がりがあるのだろうか。義父母の墓は宗派、宗教問わずの霊園なので、様々な墓がある。行くといつも広い霊園の中、それぞれの墓碑銘・墓誌を眺めながらしばし散策し、陶然とした気持ちになる。 諏訪さんお葬式にはかの下村誠と行ったが、その彼も故人となった。因みに僕は両人の墓に今だに行ったことがない。  

 盆が終わった。また会いましょう。必ず。

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苫米地サトロの「約束の子どもたち」

 昨日、宮城県亘理町在住のシンガーソングライター、苫米地サトロから“猛暑中見舞い”のハガキが届いた。今年も8月8日(土)に「山谷夏祭り」で歌うとのこと。

http://san-ya.at.webry.info/201507/article_2.html

 玉姫公園(漫画「あしたのジョー」でジョーと段平のおやっさんが出会ったあの公園)で16時から。サトロさんの他の出演者は中川五郎さん、岡大介さんの3組。去年、サトロさんはやはりこの祭に出演し、その後、我が家に泊まりにきてくれたのだった。ハガキには「今年はすぐに帰らねばなりません。」とある。翌9日にはSEALs TOHOKUの仙台初パレードに行かねばならぬとのこと。相変わらず、忙しく活動しているようだ。嬉しい。

 8月8日(土)は僕は仕事で残念ながら玉姫公園には行けない。最近はネットを見てもテレビ・新聞を見ても腹立たしいことばかりだが、具体的に動けない人達の中にも同じ思いの人がたくさんいると信じたい。SNSを一切やらないサトロさんのハガキの消印のところにはいつも“大きな声を信じない”と赤い印が押してある。本当のことは密やかに語られるということか。ただでさえ声のでかい僕はいつも戒められる。

 去年、我が家に来てくれた時、サトロさんは手土産にと、いせ ひでこさんの絵本「わたしの木、こころの木」(平凡社)http://www.heibonsha.co.jp/book/b181764.htmlをプレゼントしてくれたが、中にサトロさん曲「約束の子どもたち」の詩が引用されている。最近の若い人達のデモのニュースなど聞くにつけ、僕はこの曲を思い出していた。これまで何度もサトロさんの曲をYouTubeにアップしようとしたが、いつも貼り付ける画像が選べなくて断念してしまっていた。

↑は現在、大学生の息子が小学校卒業の時、そのクラスが卒業制作に作った校章を象ったモザイク作品「オリーブをくわえた鳩」。昨日、家のアルバムに見つけた。今、路上で声を上げている若者たちはこの時の子供たちだ、と思った。

 「約束の子供たち」(1991)。やっと、サトロさんの歌を1曲、YouTubeにアップした。 

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