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ゴールデンウィークが終わる  

 明日でゴールデンウィークが終わる。自分は2日、6日と仕事だったので10連休とはならなかったが、それでも谷間の出勤日も巷の空気は休日のそれだったので、やはり大型連休という気分を十分に味わった。連休中は前半に会津若松市―山形県長井市ー高畠町を旅して、後半は文庫本片手に都内を散策したりして結構充実していた。

 この5月、数年前に退官した恩師が武蔵野大学で映画についての講義をイレギュラーですることになったと聞き、また取り上げる映画の一つが「ダンス・ウィズ・ウルブス」(米 1990 監督 ケビン・コスナー)と知り、受講できるかどうかも分からぬままに予習(復習?)のつもりでずっと読んでいたのは「ブラック・エルクは語る~スー族聖者の生涯」(J・G・ナイハルト著 弥永健一訳 現代教養文庫)と言う本。大学の頃から何度も読んでボロボロになり、保護フィルムを貼って、本棚の奥にしまってあったものをひっぱり出してきて数年ぶりに読んだ。

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 http://www.aritearu.com/Influence/Native/NativeBookPhoto/BlackElk.htm

 本はアメリカ西部開拓史の終焉を告げたと言われる事件「ウンデッドニーの虐殺」を経験した年老いたメディスンマン、ブラックエルクが、自らの生い立ちを含めJ・G・ナイハルトにその経験を語ったもの。丁度、読んでいる時、会津若松の飯盛山で白虎隊の墓を見、会津戦争の資料を鶴ヶ城内に新設の博物館で見ていたので、奇兵隊に虐殺されるスー族と官軍の前に斃れる会津人たちの姿が重なってしまった。

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 西部開拓史、と言うと日本人にはピンと来ないかもしれないが、「ウンデッドニーの虐殺」が起きたのは1890年で会津戦争が1868年。会津戦争が先だ。因みにこの休み中に見た映画「レヴェナント~蘇えりし者」(米 2015  アレハンドロ・G・イニャリトゥ)も西部開拓時代の話で時代設定が1820年代とあったから、順番に並べると、「レヴェナント」→「会津戦争」→「ウンデッドニーの虐殺」となる。日本で言えば江戸時代後半から幕末、明治中期の頃となろうか。当時の世界が何処から何処に移行しようとしていたかが垣間見れるような気がする。

 この休日中の大きなニュースというと続く熊本の地震と、3日の"憲法記念日"の護憲派による大きなデモ、また反対に首相が改憲に向けての声明を出したこと、それとアメリカでドナルド・トランプ氏が大統領選挙共和党候補の指名権を獲得したたことだろうか。今はどんな時代にいるのか。後世にどんな時代だったと言われる時を生きているのだろうか。

 写真は会津・飯盛山にある『ローマ市寄贈の碑』。白虎隊の精神に深い感銘を受けたローマ市が昭和3年に寄贈したもの。碑の円柱はポンペイから発掘された古代宮殿の柱だとか。以下、案内板より。

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 基礎表面にはイタリア語で“文明の母たるローマは白虎隊勇士の遺烈に、不朽の敬意を捧げんが為、古代ローマの権威を表わすファシスタ党の鉞(まさかり)を 飾り、永遠偉大の証たる古石柱を贈る”の文字が、裏面には“武士道に捧ぐ”の文字が刻まれてあったが、第二次世界大戦後、GHQに削り取られた。

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 今の時代に後世が刻む文字は何か。そして削られるのは。

 ゴールデンウィークが終わる。

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