城巡り。鉢形城・川越城に行ってきた。
城巡りが好きになった。そこにはそれを目的としなければ決して降り立つことはなかったであろう駅や町を見ることも含まれる。城がどのような地の利を生かして作られたのかなどを見て、勝手に“うん、ここなら大丈夫だ・・・”などと思ったりする。
少し前のことになるが3月末の連休中、埼玉県大里郡寄居町の鉢形城と川越市の川越城に行った。どちらも日本百名城の一つ。鉢形城がある寄居はつげ義春の漫画にでも出てきそうな辺鄙な(失礼、長閑な)ところで、城までの道すがら地元のお店は皆閉まっていた。休業日なのか、それとももうやっていないのか。そうした路地を太目の猫がのったり歩いていたりして、住む人の佳さを思わせた。城は深沢川と荒川の合流地点の断崖にあって堀や土塁がしっかり残っていて良かった。城跡から川を眺め、しばし陶然となる。
その後、電車で移動して川越城へ。こちらはうって変わって観光地特有の賑わい。現存天守の城で江戸の頃を良く伝える。中に熊の黒毛を使って飾られた槍鞘があったが、不思議な形だと思った。
写真は川越の蔵造りの街並にある「時の鐘」。作られたのは400年前だが度重なる火災で消失し現在は4代目とか。午前6時・正午・午後3時・午後6時の1日4回鳴るということ。教会の鐘で時を知らされるヨーロッパの街の暮らしに憧れるがこれもいい。ただ残念なことに時間が合わず鐘の音を聞けなかった。
自分は年度末の慌ただしさから昨日ようやく解放されてほっと一息ついたところ。それでも日に四回の鐘だけの長閑さには程遠いが。この鐘の音を聞くためにもう一度出かけてもいいなどと思う。駅前でキノコ汁のうどんで酒を飲んだ。酒の銘柄は聞かなかったが美味かった。
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