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THE SPEED BALLSと塩屋埼灯台に行った。

 いわきのライブハウス、バロウズでThe Speed bollsとThe Stone Rollers のライブを見た。両バンドとも少なからず個人的に関わりのあるバンド。ず東京に出てきてバンドの真似事をし、仲間とオリジナルソングの比べっこのような事をしていたその頃、法政大学R&Bsoseityの面々と出会ってぼくは衝撃を受けた。彼らの、その黒人音楽への愛情の深さと熱量の大きさに。

 

 彼らはオリジナルソングなんて作らなかったし、若い頃にありがちの「プロのなりたい」のような野望が全く無かった。あるのは愛する音楽を愛すべき仲間たちととただただ演奏する喜びだけ。そんな情熱を奇跡のように真空パックしたのまま結成30年のSPEED BALLSの音楽が人の胸を打たない筈がなく、土曜日のいわきでの初ライブは素晴らしかった。カッコ良すぎてビビった。

 

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※写真はクリックすると大きくなります。
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そしてその対バンの、こちらもミック・ジャガーパフォーマンス歴30年(以上?)の高淳を擁するStone Rollers。いぜれにしても一つのジャンル、スタイルを徹底して貫くと、それは一つの生き方になるのだと見せつけられたような夜だった。実現してくれた上野夫妻と関さんに感謝。また両バンドのメンバー全員、映像担当の坂本さんも、ありがとう。楽しかったです。演奏に夢中になり過ぎてあまり写真を撮らなかった(いい写真が無い)。写真は昨日、皆で行った塩屋埼灯台とそこからの眺め。こちらもいい時間だった。

 

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劇団民藝の「時を接ぐ」を見た。

 劇団民藝の「時を接ぐ」を見た。八月の酷暑の最中、妻の知人から手紙が届き、なんでもその方のお母さんの生涯が劇化されこの秋に公演があるとのことだった。そのお母さんとは戦前の満映(満洲映画協会)で編集技師として活躍した岸富美子さん。満洲国崩壊後も中国に残り、かの国の映画人に技術を伝え、無名のまま今日の中国・アジア映画の礎となった方だとか。

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 劇は彼女のその波乱の生涯を描いたもので、今日は公演最終日ということもあって、手紙をくれた知人夫婦とも期せずしてお会いできた。ということは劇中の登場人物(主人公の娘さん)から途中休憩時等に直接解説が聞けるオマケつきだった、ということ。

 広告の裏に年老いた主人公が誰に見せるでもなく書いた回想録を娘が見つけワープロで清書し、ノンフィクションとして書籍化する件を見て(聞いて)、自分もその昔、中国にいたという今は亡き祖父母に当時の話をちゃんと聞いておけばよかったと激しく後悔した。

 この夏は満蒙開拓団の資料を一部自治体が破棄、または未整理で放置したままとの報道があり暗澹たる気持ちになったが、その一方でこんな風に今になって明るみになる歴史もある。劇中、岸富美子さんが編集に携わったという中国映画が幾つか出てきて、それらを見てみたいと思った。そしてこの劇の原作となった「満映とわたし」(文藝春秋BOOKS)を読んでみたいと思った。

https://books.bunshun.jp/articles/-/3742

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