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ウディの本を2冊借りた。

 朝起きてすぐ洗濯機を回す。天気が良さそうで、起きてすぐはどこかに出かけようかと思っていたが、段々と風が冷たいのが分かってきて家にいることにした。「不要不急」の外出は控えよ、との言を守ろうとしているわけではないが、今は平日遠くまで出かけているので家でゴロゴロしているのも良いと思った。

 先日買ったウディ ガスリーのCDについていたライナーノーツ、とりわけウディ自身によるオリジナルライナーノーツをじっくり読んだ。なかなか長い文章だが、中にこんな一説があった。

"オクラホマに住む女性から1通の手紙が俺のもとに届けられた、そこにはこう書いてあった。「貨物列車や壊れたおんぼろ車で逃げだしたのは意気地無しの連中だけだわ、"働かずに食える生活を求めて"」
 僕たちオーキーに関してそんなことを信じている人間がこの世界に一人でもいるなんて思ってもみなかった。だけどどうやら一人はいるようだ。この世界のどこかに一人いる。ということで、もしみんが構わなければ、ビクターレコードから出すこのアルバムと、この世で俺が吸い込む息を一回おきに、その人ただ一人に捧げたいと思う。" ウディ・ガスリーCD『Dust Bowl Ballads』収録ウディ・ガスリーのオリジナル・ライナーノーツより一部抜粋。

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 ウディ・ガスリーの今まで持っていたCDはオムニバス版のようなものだったが、『Dust Bowl Ballads』は1935年4月14日にアメリカを襲った歴史的な砂嵐と、自身もその被災者でもあったウッディが自分の目で見た、それに巻き込まれた多くの難民たちのことを歌ったもの。アメリカ版ウィキペディアには、世界初のコンセプトアルバム、のようにある。そして対訳を見ながら曲を聞くと、当時の人々の苦難がじわじわと沁みてくるようで、今の時代のどんなメディアをも超えていると思った。福島原発事故後の被災者たちの姿が重なった。

 と言うわけで、午後、図書館に行ってウディ関連の本を借りてくる。一冊は『わが心のウディ・ガスリー アメリカ・フォークの源流』エド・ロビン著 社会思想社、で、もう一冊は『この国はきみの国 アメリカの吟遊詩人 ウディ・ガスリー』ヤネル・イエイツ著 かもがわ出版。どちらも矢澤 寛氏訳。明日からまた通勤の電車時間が長いのでじっくり読んでみようと思う。

 "ウディの子供"の一人であるボブ・ディランの来日公演は新型コロナウイルのため中止とか。

 夜 NHK大河『麒麟が来る!』、NHK特集『メルトダウン 原発事故 見過ごされた分岐点』を見る。

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日記 2020年1/10~12/31(353)」カテゴリの記事