ディラン的、ジョン・プライン的、スプリングスティーン的
仕事が長引いたと未明に息子が帰ってきて、その音で目覚めてしまい、眠れなくなって、結局Netflixを見てしまった。
見たのは「ローリングサンダーレヴュー:マーティン・スコッセジが描くボブ・ディラン伝説」というボブ・ディランが70年代半ばに行った伝説的なライブツアーのドキュメンタリー。https://kenta45rpm.com/2019/06/13/rolling-thunder-revue-a-bob-dylan-story-by-martin-scorsese-netflix/
若者による対抗文化(カウンターカルチャー)としてあったフォーク&ロックミュージックが、この頃は巨大産業に変貌しつつあり、映画はディラン一行がその風潮に一石を投じ、サーカスの一座のような形式で全米を旅した記録。
先日、DVDになって戻ってきたジョーン・バエズの来日公演が74年でディランの初来日が78年だから、このローリングサンダーレヴューはちょうどその間にある。
74年のバエズの映像にはまだあった対抗文化としての残り香がまざまざと記録されているが、初来日時のディランのステージはラスヴェガスのエルビスのショーのような感じだった(それはそれで大好きだが)。
映画にあるローリングサンダーレヴューのディランのステージングは見たことないほどにエネルギッシュで、ライブパフォーマーとしてはまさに全盛期といった感じだが、後半は一行がツアーの無軌道さにうんざりしているような雰囲気も見られる。夢と挫折。色々なシーンや証言があるが、結局は音楽だけが残る、という感想を持った。
見終わって一度寝て起きて、今度はNHK・FMのピーターバラカンの番組「ウィークエンドサンシャイン」で四月に新型コロナウィルスで亡くなったジョン・プラインの特集を聞く。https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=0029_01&fbclid=IwAR1Vi7YkmjAWMsIDWjUyL3vWULla1Bl7-rbwKRbNAVxLYQsgKjgOECvwwVo
ジョン・プラインは日本ではあまり知られていないが本国アメリカでは多くのビッグネームたちにカヴァー、リスペクトされるシンガーソングライター。聞いてブルース・スプリングスティーンのフォークスタイルの楽曲はこの人の影響が色濃いことを知る。アメリカ人の生活、喜怒哀楽がそのままに描かれている歌の数々。まるでレイモンド・カヴァーの小説のよう。
小説家カヴァーのデヴューとジョン・プラインのデヴューは時期が重なっていて(多分)、きっとその頃、アメリカにはこういう内省的な時間があったのだろう。たくさんのアルバムが出ているがほとんどが輸入盤。詩が大事な人なので歌詞対訳付きの日本版の発売を望む。
昼、先日行った府中・東京総合卸売センター内のベトナム料理屋に今度は家族で行った。妻、息子は牛肉のフォーを食べ、自分と娘は鶏肉のフォー。フォー巻、生春巻きも食べた。先日食べた牛肉のより自分は鳥の方が好きだと思った。美味い。定番になりそう。
夜、息子が友達から連絡があり、人が足りないとのことで草野球の試合に出ることになったと出かけていく。小中高のどこでも一度も野球をやったことない人間が大人になってから始めるという例はあるのか。
実は昼間、息子、娘にあまり話したことのない父の話をしたばかり(ブロードウェイのスプリングスティーン的に)。https://rockinon.com/blog/nakamura/181384
父は社会人野球の選手だった。息子にその血が流れているのか、帰ってきてナイターで本格的な球場でフルに試合に出たのは初めてだったと、まんざらでもなさそうだった。グローブとバットを買って練習すると言う。
やったことのないことを何か始めたら?とこの前、行き詰っている風な息子に言ったばかりで、その時は語学とか釣りとか勧めたがまさか野球とは。灯台下暗し。面白い展開。
10時半就寝。
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