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囲碁十傑

 去年末読んだ小川洋子の小説「猫を抱いて象と泳ぐ」にも今見ている韓流ドラマ「ミセン~未生」にも共通して出てくるものに棋譜がある。

 小説の方はチェスでドラマの方は囲碁。棋譜とはチェスや碁の対局を記録するものだが、どちらも盤面の宇宙と言われる世界なので、その見方を覚えれば打ち手がその宇宙でどのような軌跡を辿ったが如実に分かる。

 小説には「詩のように美しい棋譜」という言葉が出てきて主人公はそれを信条とする青年だった。今日見たドラマの中には26歳まで何もしてこなかったと周囲に思われている主人公が上司を家に呼び自らの棋譜を見せるシーンがあった。

 誰であれ頼まれたことなら断らずに何でもやる「蹴られ放題のボール」のような主人公を見かねた上司だが、その棋譜を見て彼がただのプライドが無いだけの男ではないことに気づく。彼の蹴られっぱなしの日々の裏には幼少期から棋士を目指し、囲碁で培った洞察と戦略があることを知ったのだ。

 ドラマの中で主人公は難局に対し格言のような言葉をつぶやくが、何かと調べたらそれは「囲碁十傑」の中のいくつかだった。「勢い弧なれば和を取れ」「慎んで軽速なるなかれ」など。

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 インターン時代、輝いて見えていた高学歴の同期たちが入社後パワハラで苦しむ様を見て、主人公は「逆流が起きても動じてはならない。さすれば自らが逆流となる。」と言って励し、皆がハッとする。このドラマ、自分が若い時に見れば(あれば)良かったと思った。

 土日とは打って変わって暖かい一日だった。仕事は諸事情あり一旦終了。仕切り直すのか直さないのか。昼休み、不動産屋に駐車場の車庫証明を書いてもらいに行く。その後、カメラ屋に出来てきたDVDを取りに行く。

 夜、カレー。息子と娘が二人で買い物に行き、どうしてか「インドの青鬼」というビールを買ってきたので一口貰う。コクがあって美味しかった。

 妻が「男たちの挽歌Ⅱ」をSNSを片手に見て盛り上がっていた。

 11時就寝。

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