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西武VS楽天戦を見に行った。

 昨日、久しぶりに野球を見に行った。西部ドームで西武VS楽天。自分は楽天ファンなので3塁側に座ったが、3塁側もほとんど西部ファンで完全にアウェイ状態。しかし、元来の転校生気質というか、そもそも東北の田舎もんがずっと東京で生きてきたそのこと自体ずっとアウェイだったようなもので、嫌な気分ではない。初めは楽天のキャップを被っているだけだったが、さらなるアウェイ感を演出したくなって途中でTシャツも買ってきた。背番号18の田中Tシャツ。

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 試合は西武に先制の1点は取られはしたものの、マルモレホスのツーランが出て逆転、その後は則本が好投。宋家豪→松井と継投し、マルモレホスの犠打でさらに1点を追加して 3対1で楽天が勝った。良かった。マルモくんはこの日、一人で3打点。やるのお。

 少々肌寒かったが、球場はやはり気分が良い。今年はもっと野球を見に来ようと思う。

PS、しかし、どのくらい頻繁に記事をアップしたら、ココログは変な広告やめてくれるのかな。せめてブログの内容に合ったものにしてくれよ。

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CD釣り~鱒のムニエルとFishermans' Blues

 妻に先立たれ、息子、娘と3人で暮らしている。どちらかがいる時はそうでもないが、一人でいる時、特に休日の喪失感は強烈だ。それは動悸、呼吸困難などが起き体調を崩すほど。心配になって肺、心臓などの精密検査を受けたが異常はなかった。やはり自律神経失調症というやつか。そのことを言うと、何人かの人に「何かやれ」とアドヴァイスされた。言われたいくつかを紹介すると、ヨガ、畑、ゴルフ、釣りなどなど。

 で、一番、食指を動かされているのが釣りである。川にするか海にするか迷ってしまうが、そんな矢先、息子が友人と釣りに行き鱒を釣ってきた。

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 それでここ数日、鱒のムニエルの作り方の動画を見て過ごしていた。

 https://youtu.be/SZ7OtMCiUo0

 見ると動画の通りじゃなくても大筋がわかれば多少アレンジしても大過ないと思われ、やってみるとやはりその通り。おかげでいつも口の中がバターっぽい。 

 鱒のムニエルが美味しく焼けるようになった一方で、数日このアルバムにハマっていた。イギリスのバンドウォーター・ボーイズの『Fishermans' Blues』。「釣り文学」ならぬ「釣り音楽?」なるものがもしあるとするなら、これは最高な一作だろう(双璧は高田渡〚Fhis on Sunday〛)。

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 以前から表題曲だけは知っていて、それだけでアルバム全体の良さも予想出来、いつか全体を通して聞いてみたいと思っていた。久しぶりにYouTbeで検索すると今は収録曲がいっぱい出てきて、拾い聞き(という日本語はあるか?)していたらすっかり好きになった。それでPCやスマホで聞けるにもかかわらずCDが(本当はLPで聞きたいがプレーヤーがない)欲しくなってしまい、昨日は「CD釣り」に中古屋巡りをした。

 バンドはオリジナルの13曲以外にもこのアルバムのために膨大な録音をしていて、それは後にリマスター版、さらには5枚組BOXセットとして発表されている。結局、手に入れたのはオリジナル版のCD。新宿のディスクユニオンに行ったら渋谷店にならあると教えられ、移動しゲット。280円也。手に入れ方がアナログに過ぎたか、まあ、これも一種の釣りのようなものだから。

 ネット動画で見るとアウトテイクとされた曲の中にも素晴らしいい演奏、名曲がいっぱいあって、ゆくゆくはリマスター版、BOXセットも手に入れたいと思った。段々と大物を狙いたくなるものか。

 アルバムはアイリッシュトラッド的な楽器が使用しているものの楽曲はロックだと思っていたが、アウトテイクはもっともっとアイリッシュトラッド寄り。↓はオリジナルには収録されていない。素晴らしい。

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ティク・ナット・ハンの「空(くう)」

 みうらじゅんがジョン・レノンの『イマジン』の元ネタは般若心経だ、のようなことを書いているのをどこかで見かけたことがある。あながち変な話でもないと思う。ジョンが般若心経の刺繡の入ったジャンパーを着ている写真を見たことがある。

 初めて写経をしたのは東日本大震災の頃で、こんな自分でも連日メディアに取り上げられる悲劇を前にして何か思うところがあったのだろう、100円ショップで上からなぞればいいだけのセットを買ってきて筆ペンで写したのが最初。ただ意味が分からないので、故・瀬戸内寂聴氏が解説したお経の名がそのまま著書名になっている本をその時に読んだ。

 読むと、あれもない、これもない、と、ないないづくしの経で、ありがたいお経だと言われつつも内容自体、何故この教えがそんなにすごいのかしらん、と正直、分からなかった。ただ意味が分からなくとも写経自体、それだけで供養や功徳になるのだのようなことも書いてあって、それで結構長く続けたのだが。。。。いつしかフェイドアウトしてしまった。

 今、自分は毎週火曜日に写経している。去年、妻が病を得たのを機に回復祈願のつもりで、そして今はその習慣の続きとして永眠した彼女への菩提供養という意味でやっている。2011年の頃の見知らぬ他人へ向けてやるのと、今身内に向けてやるのとではまるで違う行為のようで、その切実さの違いに、自分の浅はかさや身勝手さを思い知るようで慄いてしまうのだが、再開するにあたって、せめて経の内容をより良く知ろうと去年、手にしたのが↓の本。

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 この本が無数の「般若心経」の解説本と大きく違うのは「空(くう)」ということばの解釈だ(と思う)。色即是空 空即是色 の「空(くう)」。多くの解説書ではそれを無、のように説明するが、そのように説く経が何故、仏教最高の智慧の一つと言われるのかが自分には以前から良く分からなかった。空=無のように言われると虚無感のみが広がって慈悲心など生まれようもない気がしてしまう。

 本書ではそれをInterbeing=相互存在のように説く。ここで詳しくは書かないが、一枚の紙の中に雲が、雨が、労働がある、との説明は、詩のことばのように聞こえるが、著者は時にそれを物理学や宇宙学の知識やことば等も用いて説明もしていて、つかみどころのないと思われているこの経典が実用書的にグッと身体に引き寄せられるような、読んでいてそんな気持ちになった。

 著者についてはあえて書かない。どうか調べて欲しい。今は「マインドフルネス」の創始者のような紹介のされ方をされることが多いようだが。

  ティク・ナット・ハンの生涯 | Plum Village

 話は変わるが、さっきジョン・レノンの名前が出たので、もう一人のビートルズ、ジョージ・ハリソンについても書くと、彼に『All things must pass』という歌があって、以前、その曲名が『万物流転』と訳されているのを見たことがある(確か昔の日本版のシングル盤のジャケットかなにか)。

 
 だが自分はこれを「諸行無常」と訳したい。「諸行無常」も仏教のことばだけど『平家物語』の冒頭の一節のせいか、何か虚しさを誘うような響きはないだろうか。だが自分はこのことばもジョージの曲のようなポジティブさでもってとらえ直したいと思うのだ。

     で、何が言いたいかというと、自分は「空(くう)」を上述のように解釈したティク・ナット・ハンのこの本を、この歌のような気持ちで読んだということ。

 読後感は悪くない。興味のある方は是非。

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