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旅人先生、おけら先生

 久々の仕事(ような気がする)。一日休んだだけだが。

 現場は様相を変えていて、先日「お宝」が出た遺構が続いている南側の拡張工事が終わっていた。また遺構が沢山出ている。工期は後三日とか。一難去ってまた一難だが腰をやって自分は動けず、ただ見ているだけのような状態。無念である。

 夜、今日も整体に行く。施術後、先生に「お仕事何をしているのでしたっけ?」と聞かれたので「遺跡の発掘です。」と答えると「ああ、そうでしたね。ぼくも世界遺産とか見て歩くの好きなんですよ」と言う。

 「何処の何が一番好きですか?」と聞くと、様々言うのでさらに色々と質問すると、なんでも世界50各国以上を回ったのだと言う。スリランカ、カンボジア、アウシュビッツ、マチュピチュ。。。レゲエが好きでジャマイカ、ゲバラが好きでキューバやボリビア(ゲバラ最後の土地)にも行ったと言う。驚く。自分も昔、ナバホネイションに行ったことがあると言うと驚かれた。

 旅人になったきっかけは大学生の頃、沢木耕太郎の『深夜特急』のテレビドラマ版を見て、というので大体の年齢を知る。主題歌が井上陽水の『積み荷の無い船』のやつですよね、というと、「良く知ってますねー!」と、とても喜んでくれ、そこから一気に話が弾む。

 施術は8時頃に終わったのにそれから閉院まですっかり話し込んでしまった。以前から面白そうな人と思っていたがこんな人だったとは。密かに『旅人先生』と命名す。そう言えばゲバラも医者だった。帰り際、この本を貸してくれた。

 

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 帰宅してPCで作家・伊集院静氏が亡くなったことを知る。この作家の前妻が自分の亡妻と同じ病気で亡くなっているので、勝手に親近感を持って二年前のあの日よりこっち、氏の作品やことばなど様々読んだ。そのことが無くてもその前から氏の小説『いねむり先生』が好きだった。

 氏が妻を亡くし打ちひしがれていた時、そばにいてくれた「いねむり先生」とは作家・故色川武大=阿佐田哲也氏のこと。氏自身も西原理恵子の漫画で「おけら先生」と命名されていて、それも楽しく読んでいた。自分には「おけら先生」がいた(ということか)。

 さよなら、おけら先生。ありがとうございました。

 22時、就寝。

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