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写らない美しさ

  天気快晴。息子は仕事は休みなれど草野球の試合があるとかでユニホームを着て朝から楽しそう。ケガだけ気をつけろと言って送り出す。

 鬼平犯科帳の文庫本と中の数話を古今亭志ん朝が朗読したCD2枚組をAさんにあげようと現場に持って行く。全巻あるわけではないが本棚を整理しようと思って。想像以上に喜ばれた。良かった。

 CDは昔、長く続いた都心の現場が終り撤収してきた資材に混ざって会社にあったもの。誰も聞かないからと捨てられそうになっているのを貰ってきて聞いていた。志ん朝は吉右衛門が長谷川平蔵を演じていたあのテレビシリーズで尾美としのりが演じていた"うさぎ"を、吉右衛門の父、幸四郎が鬼平の時に演じていた人。楽しみに聞いてくれると嬉しい。

 現場は古代住居址(奈良時代・8世紀)がようやく掘り上がる。ただしこれで終わりではない。一度、使用時の状態の写真を撮影し平面図を取って、それから作られた工程をさかのぼって段階的な記録を取ってさらに掘らなければならない。だが住居址の調査ではこの状態まで来た時が一番好きだ。

 この仕事は守秘義務のようなものがあるってこうした時の写真をネットにアップしたりするのはご法度だが、ただ上げても伝わらないと思う。ブルハの歌ではないが毎度写真には写らない美しさがある。1300年前の人の行為が直に感じられ、サイキなものを強く感じる。つくづく不思議な(贅沢な)仕事だと思う。

 仕事が終わり帰宅して昨日録画しておいた『100分de名著・宮本常一~忘れられた日本人』を料理しながら見る。来週が"土佐源氏"とか。楽しみ。

 火曜日なので写経。夜買い物に出かける息子に酒買ってくるように言ったが、考えるに自分はまだ例の頬の腫れの薬を飲んでいるので酒はダメだろうと頼んでから気づく。まあ、治ってから飲もう。

 鎌倉の友人からミーワ―ムーラのミーワこと菅原ミワちゃんの初ソロアルバム『うたかた』が送られてきた。彼女の歌を聞いて以来、自分の中のそれまでの多くの歌うたい=ヒーローたちが色あせてしまった。これからたっぷり聞きこもうと思う。謝謝。

 23時頃、就寝。

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