自主隔離2日目。
朝目覚めて検温すると36℃1分。いたって平熱。ただ一度咳が出始めると中々止み難くやはり病中なのだと悟る。
その上ダメ押しのように現場の回収作業が最後の最後にあって、普通に考えれば誰かに頼めば良いのだがその誰かがいない。頼みにしていた人も自分と同様コロナ罹患中なので、仕方なく人に接しないように早朝にコソコソと現場まで出かけて行って回収を済ませた。
会社に戻り数人に会ってしまったが皆事情は知っているので距離を保ち、数語言葉を交わして(持ちろん、マスクをして)自分はすぐに退散した。
帰ると息子が朝飯の準備をしながらまたビリー・ジョエルを聞いている。実は親子ともどもコロナにかかっていて、だがどちらも軽症。息子のが自分にうつったのか、自分が息子にうつしたのかもはや分からないが、やはり一緒に暮らしていればどちらかがなればどんなに気をつけていても罹患は避けられない(と思う)。ただどちらも罹患してしまえばお互いもう気を使わなくて良いので楽は楽だ。
聞いていたのは『ソング・イン・ジ・アティック』(屋根裏部屋の歌)。これは『ストレンジャー』の大ヒットで名実ともにスーパースターになったビリー・ジョエルが以前の、不遇な時代の曲ばかりを集めて発表した82年発表のライブ盤。
売れる前も名曲ぞろいでビリー・ジョエル本人も収録した曲については相当の自負があったのだと思う。個人的には幻の1st(今は普通に聞ける)『コールド・スプリング・ハーバー』から『ニューヨーク52番街』までが真のビリー・ジョエルと思っているので、もしかしたら自分にはこのライブ盤がベストかもしれないと思った。
聞いていて一番感じ入ったのはラストの『I've loved these Days』(邦訳は『楽しかった日々』)。内容は詳しい歌詞対訳をどこかで見てもらうことにして、要約すると、贅沢に、自堕落に生きてきた人生をここらで変えよう、そしてそのように生きた時代を後悔したり、蓋をしてしまうのではなく、そんな時代も愛していたのだと素直に認め、そこからまた新たに生き直そうという歌。70年代半ばビリーの故郷ニューヨークが経済破綻しかけたことに呼応した歌のようだが、日本の場合バブル崩壊後の頃を想定すると身につまされるように聞ける。
Billy Joel - I've Loved These Days (Audio) (youtube.com)
この曲が収められた『ニューヨーク物語』が出たのは1976年で、奇しくもあの『ホテルカリフォルニア』出たのと同じ年だ。そして歌われ方は違うもののこの曲は彼のパーソナルな『ラストリゾート』なのかもしれないと勝手に思った。
午前中は大リーグ中継を見て、昼は自分で冷やし中華を作って食べた。娘に父兄共々コロナに罹患し、ただし軽症なのであまり心配はいらないとLine すると、それならということで"Netflixにある星野源とオードリー若林の対談番組『ライトハウス』が面白いから見ろ"とのお達し有り。それで第1回だけ見て、あとは早目の相撲中継を見ていると会社から電話があって、急に必要な書類があるとかで結局、夕方、皆が退社後に会社に行ってまた色々とやることになった。で、また人目を避けてコソコソとやる。遅出夜勤か?
帰宅すると夕食は息子が用意してくれてうなぎ。味覚も今回は正常なままで、だから普通に美味かった。ビールも勧められたが断り、息子だけ飲む。で、食べながら二人で日本のオールスターゲームを見た。なんだかゆるーい自主隔離生活。こんなで良いのか?
ドラマ『新宿野戦病院』をちょい見する。寝しなにスコット・フィッツジェラルドの『夜はやさし』を読む。
23時頃、就寝。
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