ごろたこ(笑)のライブを見に行った
板橋のDream's caffeに中川五郎さん×辻井貴子さんのライブを見に行った。五郎さんは国立、三鷹バイユーゲイト、いわきバロウズに続き今年4度目。辻井さんは今から6年前、長野県のオーリアッド(ブルース・スプリングスティーン、レナード・コーエン、ボブディラン等の翻訳家で自身もフォークシンガーの三浦久さんの店)で三浦さんと五郎さんのジョイントライブを見た時、もう一組の出演者だったやぎたこのメンバーだった方。
やぎたこはギターの他、バンジョー、フィドル、オートハープ、アコーディオン等の楽器も使ってブルーグラスライクにアメリカのトラディショナルソングをはじめオリジナル、日本のフォークソング等を歌う男女二人組のユニットで、その時も故・加川良さんの『ラブソング』をカヴァーしたりしていて感激し、いつかもう一度見たいと思っていた。しかし、やぎたこの"やぎ"こと柳澤さんが2022年に急逝しそれはかなわなくなって、ただ"たこ"こと辻井貴子さんが現在もソロで活動していることをネットで見て知っていた。
なので今夜は"ごろたこ"(と、MCで言っていた)。初めが辻井さんで次が五郎さん、その後、二人での演奏という流れだったが、どのパートも素晴らしかった。辻井さんのコーナーでは自分はオートハープと言う楽器に興味津々。どういう仕組みでどうゆう風に弾くのか。また辻井さんの曲間のMCでバンジョーには絃として釣り糸を使用することがあるということを初めて知った。今日はギターは持ってこなかった、と言う辻井さんはそれらの楽器を使ってオリジナルソングをはじめウディ・ガスリーの組合ソングやディランの『Don't think twaice,I't arlight』等を歌ったが、なんだか1930年代の労働争議の場、あるいは60年代のニューヨークのカフェに連れていかれるような気がした。
そして五郎さん。『放棄国家』や『東京のサンシティ』など鋭いメッセージソングの他、先日、亡くなられた高石ともやさんとのエピソードからの高石ともや訳『時代は変わる』に感動する。そして辻井さんも加わった『世界とわたし』や、本来なら逝った人を送る歌詞であるところを送られる側から訳したというアイルランドのトラディショナル『The Parting Glass 』、主語が"ぼくは"から"あなたは"に変わり力強い葬送の曲のようななっていたルー・リードの中川五郎訳『Big sky』に大いに盛り上がる。そしてそれはそのままアンコールの『受験生ブルース』(オリジナルバージョン)まで。またいい夜を過ごさせてもらった。
↓は終演後、辻井さんから買い求めたやぎたこによるフォスターのカヴァー集。
やぎたこ / Dear Friends and Gentle Hearts -The Songs of Stephen Foster- | Railway Records CD Shop
物販のコーナーには置いていなかったが、「あれ、ありますか?」と聞くと辻井さんはちゃんんと持っていて、バッグから出してサインしてくれた。CDは豪華ブックレット使用になっていて、アメリカ・フォークソングの父フォスターの生涯やその時代背景、日本との関りなどが詳しく書かれていて勉強になる。これを聞くとやぎたこがどれほど誠実にアメリカの伝統音楽に向き合って活動していたのが知れるようでもある。帰りの電車の中、日本で初めてフォスターの歌を歌ったのはジョン万次郎との件を読んで驚く。しばらくこればかり聞いて良そう。
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