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書けてるなあ。

 雨の音で目が覚めた。久しぶりにしっかり降っていて、案の定、スマホに現場中止の連絡が入る。寒くてこれも久しぶりにストーブを点けた。

 仕事は原稿がほぼほぼ終わっていて有休で休んでも良かったが、月曜日だし、これからゴールデンウィークだなんだで休みも多くなるだろうからと兎に角出社する。書いた原稿を推敲したりすることはあるだろうと思い、で、実際そのように過ごした。天気は昼には"朝のあれは一体何だったのか"と同僚と言い合うほどに晴れて、通勤時に靴を濡らした人が乾かすのに外に並べて干すほどだったのに、夕方からまた雨。変な一日だった。

 先月、大阪に行って以来、織田作之助にハマっている。そう言えば読んだことがなかったなあ、程度で『夫婦善哉』を読んだらすごく良くて同じ本に収録のその他の短編を読んだらどれも素晴らしい。もっと読みたいと思い図書館で全集を借りてこようかと躊躇していたら、ネット上に青空文庫なるものがあってそこで過去の作家たちの膨大な量の作品が読めることを知る。ここで最近読んでいるのは織田作の『青春の逆説』。その他にも本屋や図書館ではあまり見かけない(見つけられない)作家の色々な作品がここでは読める。なあんだあ、早く言ってよ、という感じ。文豪相手に偉そうにいう訳ではないが、織田作作品は人間が書けてるなあと思う。惚れ惚れ。

 帰宅して録画してある『前略、おふくろ様』の第5話を見る。織田作が上方ならこっちは東京深川。別れた旦那とのお腹の子を堕したい店の中居が、医者に男の方の同意がいると言われサブ(ショーケン)に印鑑を貸せ、という話。女はサブにはお腹の子は秀さん(梅宮辰夫)の子だと言う。サブは秀さんを尊敬、兄のように慕っており、助けになるならと貸すことにするが、女は秀さんにはサブの子だと言う。そのドタバタ。

 出て来る人々が一々人間くさくて、こちらも書けてるなあと思った。最後にすべてが明らかになっていつも大人しいサブは激怒するが、「女の嘘は勘弁してやんな」と秀さんは一言言って、自分をダシにした女の病院にまで付き添ってやるほど。こういう男、人情ってもうない、いない、と思う。富良野に行く前の倉本聰。こちらも書けてるなあ。

 夜、今日も息子は夕食がいらないというのでイカ天を買って来てざるそば。酒があればと思ったが月曜なので止める。そう言えば昔、織田作之助が愛した大阪の自由軒のカレーを出す店が新橋にあって、以前、亡妻と食べたことがあるが、五月の連休の何処かで食べに行こうとネットで調べたら店はもう無いらしい。残念。また大阪に行った時に食べよう。

 23時半、就寝。

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