ドラマ「奇皇后」を全部見た。

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 現在、NHK・BSで放送中の韓流ドラマ「奇皇后」を全部見た。たまたま第24話をテレビで見て興味を覚え、ネットの動画サイトで第1話を見たらハマってしまった。

 テレビ放送中の巻に追いつければと思って見始めたが、気が付くと時すでに遅く中毒状態に。「この続きどうなるのだろう・・・」の連続で、結局、全話見てしまった。全51話。疲れたが、見終わってしまって今はなんだか寂しいくらい。

 14世紀、高麗が元に支配されていた時代。貢女(コンニョ)の身分から皇后に上り詰めた実在の女性の話。物語はフィクションだが、大陸と地続きだとこんな物語が可能なのかと舌を巻いた。

 何せ長いので途中、繋がりが不自然だったり、二転三転する登場人物たちの立場に感情移入し辛いところもあったが、それでも見せてしまうのはそれぞれの役者の演技が良いからだろう。特に主人公スンニャン=ヤン・イを演じるハ・ジウォン。キレのあるアクション、ラブロマンス、カリスマ性・・・だいたい韓流ドラマを見るときは日本版でリメイクしたらこの役はだれそれ、と想像しながら見るのが常なのだが、この役だけは誰も思いつかなかった。凄い女優さん。

 また特筆すべきは数々の悪役たち。ヨンチョル、タンギセ、タナシルリ、ヨム・ビョンス・・・・目抜き舌抜き、毒殺、絞殺、焼印、鞭打ち・・・・拷問何でもアリの、彼らはもう本当に身の毛もよだつほどの悪人だが、彼らの策略に立ち向かうスンニャンの知略・機略が闘いを増すごとに彼らと同等の謀略、陰謀に育っていくさまが怖かった。これは凡百ある勧善懲悪の話ではない。そして、この悪人たちがそれぞれ物語から退場する時のセリフが意外にも物語に深みを与えていた。

 女性ならタファン(元の皇太子、後の皇帝)とワン・ユ(高麗の世子、後の王)のどちらがタイプかなどの話にもなるだろうが、ネットを様々覗くと案外ペガン将軍の甥で軍師のタルタルが人気のようだ。後にスンニャン=ヤン・イの影の師匠となるタルタル。なるほど男臭い戦場で彼だけ少女漫画の王子様風。テレビの吹き替えで見ている方には、是非一度、韓国語・日本語字幕で見ることをお勧めする。タルタルは顔に似合わず低音のイイ声で、魅力倍増することが請け合いです。

 NHK大河のほぼ一年分の量を、短期間で、言わばずっと韓国語のスピードラーニング状態だったので、そろそろ何か話始めてしまえそうな気すらしているが、覚えた言葉は「ペーハー!(陛下!)」だけ。ただ韓国語と日本語に同じ(似ている?)単語、語彙があることに気づいて個人的にはそれも面白かった。

 이 드라마 재밌어요 い どぅらま ちぇみっそよ~。

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鬼平犯科帳(71)~鬼の世襲

Km13794l  最近、夜、ウィスキーをチビチビやりながらBSで古い「鬼平犯科帳」(71)を見るのを楽しみにしている。鬼平は八代目松本幸四郎。二代目中村吉衛門の実父。そしてこのシリーズでその後の鬼平、我らが吉衛門はまだその息子の辰蔵を演じている。そうか、「鬼平」は世襲だったのか。知らなかった。
 先日見た巻では吉衛門=辰蔵は茶屋の娘に懸想して、その事が事件解決のキッカケとなるのだが、最後に父・幸四郎=平蔵に剣道の稽古にかこつけてぶっ叩かれていた。後のあの重厚な鬼平ぶりとの落差が面白かった。

 引き続きまだ江戸遺跡を掘っているが、仕事で次の現場を言い渡される時、そこが都心だと、会社にある「江戸東京重ね地図」なるCDをいつも見る。

 http://www.cd-v.net/rakugo/shoping/maker/app/edo/main.html

 このCD、現代の地図と安政三年の古地図が重なっていて、バーをスクロールしていくと現代の場所が江戸の頃、どういう場所だったかが分かるようになっている。おまけに「鬼平犯科帳」の様々な場面が現在のどの辺りかが分かるようにもなっていて洒落が効いている。

 今の現場は港区の魚藍坂のそばにあって「鬼平犯科帳」では九帖「泥亀(すっぽん)」にこの坂が出てくる。坂にある魚藍観音堂境内に茶屋を出している元盗賊の泥亀の七蔵が、昔の頭に恩返ししようとする話。痔持ちの七蔵はこの坂を上るのに難儀するが、痔持ちでなくてもこの坂上りきると少々、息が切れる。

 現場は肥後細川藩中屋敷跡地内で、また坂を上りきって今度は伊皿子坂を降りていくと泉岳寺があるので、この地で江戸時代というとすぐ忠臣蔵を思い浮かべるが、赤穂事件が起きたのは元禄15年(1703年)で実在の鬼平・長谷川平蔵が生きたのは延亨三年から寛政七年(1746~1795)というからその差は約50~100年程ある。それで実際にあった事件とフィクションの世界を比べるのはへんだと思いつつ、出土する遺物を見て、昨日ふと内蔵助と平蔵のどちらの時代に近いかと考えてしまった。

 古い「鬼平犯科帳」(71)は良いのだけれど一つだけ譲れないのはこのエンディングテーマ。これだけは自分が見ていたシリーズのものが脳内に定着していて、古いシリーズを見た後も“エア”で流れてしまう。現場は昨日でようやく半分終わった。あと半分。 

 https://youtu.be/VcOvqpOWCwM

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南部坂雪の別れ~討ち入り前日

Photo  古墳があり、また江戸時代、元禄の頃は赤穂事件の浅野匠頭の未亡人・瑤泉院の幽居先だったとされる場所を先月末から掘っている。と、ここまで聞いて都内の何処かをすぐに言い当てられる人は東京ガイド検定(という資格があるらしい)1級でも持っている人だろう。

 忠臣蔵にゆかりの地とは季節的にもタイムリーだと思い、それなりに面白みを感じて仕事しているが、なにしろ人手不足と工期が短いのとで四苦八苦していた。週末も何やかんやと仕事になって、おかげで久しぶりに腰痛、頚椎症に悩まされている。現場はここにきてようやく軌道に乗ってきた感じだ。

 瑤泉院というと歌舞伎の演目では真山青果の「南部坂・雪の別れ」を思い出す。元は浪曲からきた話。これはあだ討ち前夜、瑤泉院の元にその決行の意を伝えに行く大石内蔵助が、しかし、邸内に吉良方の間者がいることに気付き、真意を言い出せずままに彼女に叱責されるという話。旅日記と渡されたものが実は四十七士の血判状であることを知って、後に瑤泉院は自らの思慮のなさを悔やむこととなる。

 少し余裕が出来てきたせいか、この五日が一周忌だった故十八代目勘三郎の内蔵助を見たいと思い、昔、NHK大河でやっていた「元禄繚乱」をレンタルしようと考えた。が、調べるとこのドラマ、VHSでは総集編が全四巻で商品化されていたものの、DVD化はされておらず、今、見ることができない。ちなみにこの時の瑤泉院は宮沢りえ。また将軍綱吉をショーケンが怪演していた。見れないとなって結局、このドラマの原作、船橋聖一の「新・忠臣蔵」を読み始めてしまったが、なにせ全八巻もある。この分では年末年始はずっと忠臣蔵になってしまいそうだ。

 忠臣蔵には密かに縁があって、6年前、初めて新橋で大きな仕事をまかされた時の現場事務所は、事件後、浅野匠頭の身柄お預かりの場、切腹の場となった田村右京太夫邸の跡だった。目の前は事件に材を得た「切腹最中」で有名な和菓子屋があった。私が生前の母と電話で最後に交わした会話も実はこの最中についてだった。

 http://penguin-pete.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_5f84.html

 「南部坂 雪の別れ」は討ち入りの前日ということだから12月13日ということになる。つまり今日。雪は降っていないがここ数日グッと冷え込んできて、毎朝、早起きなのが辛い。都心通いの数年前までは当たり前の生活だったが、あれは長い時間をかけて培われたもので、今回のような短期決戦だと身体が慣れる前に終わってしまいそうだ。身体をどう気遣って良いか分からず、アルコールは止めて青汁なんぞを飲み始めた。

 工期は年内。明日、討ち入りの日も仕事。バイトの皆さん来て下さいね。合言葉は「山」「川」で。

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あまロス

Photo_7  今日初めて新しい朝ドラ「ごちそうさん」を見たが、私はやはりまだ“あまロス”。あまちゃんロス症候群。

 「あまちゃん」についてはもう色んなところで散々言われているので特に付け加えることもないのだけれど、私が個人的に何が画期的と思ったかというと、それは朝から全編を通して全開の東北弁が聞けたこと。

“ふるさとの訛りなつかし朝ドラの「あまちゃん」の中にそを聞きにいく”

 初回か2回目だったか忘れたが、東北人の宮藤官九郎(宮城県)の自虐ネタなのか画面に字幕が付いていて笑った。ドラマの中に「ずっと東北弁で通して良いのはあき竹城さんだけよ!」というのも確かあって、それも笑った。東京編はさすがにそうでもなかったが、それでも主人公のアキはずっとズーズー弁で通していた。嬉しかった。

 方言については関西の人が惚れ惚れするほど堂々としているのに比べ、東北弁はやはり昔からコンプレックスの種でしかなかった。昔、実家で浪人中、一足先に東京に出て行った友人達は、あー言ったら笑われた、とか、こー言ったら恥をかいたと、いちいち電話をかけてきて、小学生の頃、千葉の標準語圏内から福島に越して、散々「気取ってる」「カッコつけてる」と逆にからかわれていた私は、やっと気づいたか!と、いつも笑ってやっていた。

 しかし、数年後、東北出身の出稼ぎ労働者の飯場に暮らしていた時、その息苦しいまでのコンプレックスは見ていて滑稽を通り越し、強烈に悲しかった。

Photo_5_2  東北出身以外の人は“東北弁”って、どれも同じに聞こえるのかもしれないが、ドラマの中でほとんどの人が北三陸のことばで話しているのに一人ばりばりの“いわき弁”で話している人がいて、それが潜水土木課の先生“いっそー”。

 私はすぐに分かった。役名も「磯野心平」で、それプラス会話の端々に“何々してケローッ”と言うのは我がいわき出身の蛙の詩人草野心平をネタにしているのは明らかだ。このドラマはそんなところにも小ネタが効いていた。演じた皆川猿時がいわき出身ということでそうしたのかと思うが、他県の人が信じようが信じまいが、いわきには実際にああいう“いっそー”のようなキャラの人が多い。

 最終回、私は娘とオープニングナンバーが流れる中、お座敷列車が北三陸の海沿いを走る様を空撮して終わるだろうと、ちょっと予想を立てていたが、実際はアキがいつも一人で防波堤を駆けていくところを、ユイと二人で走っていくのを空撮するエンディングだった。予想を超えていた。暗いトンネルを二人の少女がペンライトを持ってはしゃいで走るり抜けるシーンも良かった。

 東京にいると方言で喋れない。ちょっとやってみてと時々言われたりすることがあるが出来ない。恥ずかしいとか言うのじゃなく、本当に出てこないのだ。しかし、このドラマの放送期間中、私は家ではずっと東北弁で喋っていた。杏は嫌いではないが「ごちそうさん」だとそうはいかない。それが淋しい。

 とにかく初回から欠かさず全部見た朝ドラは初めて。それで“あまロス”。

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