2014 楽天開幕3連勝

 無敗のエース(田中)が抜けた穴を何で埋めるのか?去年から誰もが心配したところだが、この開幕を見る限りそれはその他の豊富な投手陣、また新外国人のユーキリス、と言ったところだろうか。開幕戦での則本の粘投、2戦目のユーキリスの初アーチと塩見の復活、3戦目の辛島の力投から続く継投策と活気のある上位打線。楽天、開幕3連勝。やはり去年のあの優勝を経験したのが大きいだろう。

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 今日は久々に西部ドームに出掛けるつもりでいたものが諸事情があって取り止めに。天気も悪かったので、しょうがないとビールを買い込んでテレビで観戦した。前半、先発の辛島はツーアウトから四球を立て続けに出したりして心配したが、中盤、AJのレフト前ヒットあたりから段々と楽天のワンサイドゲームのようになって安心して見れた。結果は7対1。一日の東北開幕に大きなみやげになった。

 嶋のあの感動的なスピーチから3年が経った。

 http://www.youtube.com/watch?v=EoX5usejKB4

 が、忘れてはいけないのは被災地の多くはまだあの時のままだ、という事。アベノミクスとかいう東北を置き去りにした政策が全てにおいて優先したような風潮が幅を利かせる中、東北の人たちがどんな思いで楽天戦を見ているか考えてほしい。作家・村上龍はかつて「日本には何でもあるが“希望”だけがない。」と言ったが、東北は逆だ。多くのものを失い、傷だらけだが“希望”だけがある。楽天ゴールデンイーグルスはその希望の一つだ。

 今朝の新聞のスポーツ欄は楽天の連勝を伝える記事と同じページにヤンキース田中がオープン戦の対マリーンズ戦で10奪三振を奪ったとのニュース。現・楽天投手陣にとってこの偉大なエースを真近に見ていたというのはやはり財産だろう。今日の試合後のヒーローインタヴューは辛島だったが、試合後も謙虚に今日の良い点、駄目な点を分析していた。かつての田中のように若いなりに勝負師の顔をしていた。頼もしい。

 シーズンは長いからこの先何が待ち受けているか分からないが、まずは幸先の良い滑り出し。今年も楽天を見る。東北の希望を見る。 

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田中の15球

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 最終回に田中が出てきた時のスタンドの異様な雰囲気はテレビで見ているこちら側にも伝わってきた。前夜に160球投げた翌日の9回リリーフ。この起用は星野監督ならではのものだろう。北京の時、投手の起用の仕方で散々叩かれた彼だが、田中の力投はそれをも払拭したかのように私には見えた。 

 九回表、田中は2本のヒットを打たれ、一打出れば同点というところに立たされたが、見ているこちら側も「田中でだめならしょーがない」と腹が決まっていて、もう見守るしかなかった。田中でなければ駄目で、田中で駄目ならそれは駄目だったのだ・・・とベンチも選手もスタンドも全員が納得しているという状況。こんな場面、長いプロ野球の歴史で一体どれくらいあったのだろう。最後に矢野のバットが空を切った瞬間、家族中で雄叫びを上げてしまった。

 田中ばかりが注目を浴びてしまうのは仕方がないが、このシリーズ、楽天の他の投手陣も好調で、特に美馬、則本。ドラフトで入団が決まった桐光学園の松井がプロでどのくらいできるのかは未知数だが、もし、来季、田中が大リーグに行ってしまっても、楽天は強いだろう、と思った。

 東北人として喜びが一入なのは言うまでもないが、逆に、東日本大震災直後の嶋の例のスピーチ以降、楽天のゲームを“ただの野球”として見れなくなった部分も個人的にはあって、応援していて切ない時もあった。

  だが、それも昨夜の「田中の15球」が終わらせてくれた。一度、楽天が頂点に立たなければどうしても気が済まなかった。この3年、長かった。被災者の苦しい状況は未だ変らずにあるが、来季からはまた、もう少し楽しんで野球を見れる気がする。

 祝・楽天優勝。

 

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